詳細は鋭意制作中の「撮って出しレビュー」にて!
Fractal Design(本社:スウェーデン)は2023年5月31日、新型Mini-ITXケース
「Terra」を発表した。国内代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)配信のアナウンスによると、発売日は6月9日で、ラインナップはGraphite、Silver、Jadeの3色。市場想定売価は税込各37,400円前後。
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登壇したVP Global SalesのJonas Holst氏
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COMPUTEXの会期中、例年通り(といっても4年振り)台北市内でメディア向けクローズドイベントを開催。各国のメディアが集まる中、華々しくデビューを果たした「Terra」は、Mini-ITX対応の小型筐体ながら、大きな注目を集める今年前半のトピックになりそうだ。

世界の自作PC事情を見ても、"一定の固定客”がいるとされる小型PC市場。Mini-ITX規格マザーボードのバリエーションを見れば、誰もが納得できるだろう。小型かつ精密な筐体は製造ロットの影響はあるものの、大型ミドルタワーPCケースよりも高価になる事が多い。とは言えいつの時代にもヒット作が存在し、新作「Terra」もその1台になるべく、正に満を持しての市場投入となった。

最大のトピックは、
スライド式中仕切りにある。上下各2本のネジで固定された、PCケース中央のマザーボードトレイは出荷時「4」の位置にある。ここを中心に、左右方向に各3つのポジションのネジ穴があり(1~3「4」5~7)、内部構成パーツの必要スペースと折り合いをつけながら、ユーザーの手により居住空間の調整ができる。
さらにフリップアップ式サイドパネルとプルタブ式トップパネルを採用。3つの面から簡単に内部へアクセスできる機構は「サンドイッチ設計」と呼ぶそうだ。
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既に編集部にある「Terra」を底から見たところ。オレンジ色のプラスチック片を外せば、合計7つのネジ穴があらわになり、マザーボードトレイのポジションが変更できる
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やや分かりにくいギミックだが、近々公開予定の「撮って出しレビュー」をご覧頂ければ、全てが分かる仕組み。こちらも心待ちにして頂きたい。
なお発表会でアピールされたのは、NVIDIA GeForce RTX 40シリーズが搭載できる限界値デザインとされ、開発・設計の中心に据えられていたようだ。これを実現すべく、ライザーケーブルが付属する点も、売価を押し上げる要因になっている。

外観の特徴は、通気性を考慮したスリット主体のアルミニウム製パネル。フロント下部にはウォルナット材(クルミ材)を用い、デザインと耐久性いずれにも優れたアクセントになっている。曰く、ここにスカンジナビアデザインが反映されているそうだ。この辺りは
「Era ITX」の天板や、
「North」の前面格子パネルに共通した部分だろう。

外形寸法は幅153mm、奥行き343mm、高さ218mmで、重量は3.1kg。オプションの電源ユニットはSFX/SFX-L規格に対応し、長さは130mmまでをサポートする。