来年には完成度約80%目指して開発中
Noctuaブースでは、昨年に続き
「二相サーモサイフォン式クーラー」のプロトタイプモデル
「Thermosiphon development project」も展示されていた。Jakob氏曰く、完成度が約20%から約60%まで上昇し、実際の動作も可能になったという注目のサンプルをチェックしていこう。
システム内部に特殊な冷媒液が充填され、CPUから発せられた熱によりウォーターブロック部分で気化して、ラジエーターに移動。移動した蒸気がラジエーターに搭載された冷却ファンで冷やされ、液体になりCPUへと戻る機構そのものは去年と全く同じになる。
ただし、ベースプレートの形状が改良され、より効率よく熱を移動できるようになったほか小窓が設けられ、実際に冷媒液が気化している状態が確認できるようになった。
さらにラジエーターのサイズも240mmから360mmに拡大されている他、チューブの形状にも工夫が加えられ、蒸気の残留物がそのままウォーターブロック部分に入りこまないよう「Vapour trap」と呼ばれる曲げ加工が施されている。
なお来年のCOMPUTEXでの完成度予想についてJakob氏に訪ねたところ、去年が約20%、今年が約60%と来ているので、100%と言いたいところだが、多分良くて80%ぐらいになるだろうとのこと。この予想が当たるのか、来年のCOMPUTEXを楽しみにしたい。