新アーキテクチャ採用で大幅なエラー削減を達成
IBM(本社:アメリカ ニューヨーク州)は2023年12月4日(現地時間)、量子コンピューティングの年次イベントIBM Quantum Summit 2023にて、最新の133量子ビットプロセッサ
「IBM Quantum Heron」を発表した。
新しいアーキテクチャを採用し、過去4年をかけて設計されたというユーティリティー・スケール(実用規模)の133量子ビットプロセッサ。「世界で最も高性能な量子プロセッサ」と謳われており、新アーキテクチャの導入やゲート操作の改善などにより、従来の127量子ビットプロセッサ「IBM Quantum Eagle」と比較して最大5倍のエラー削減を実現しているという。
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IBM Quantum System Two
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また、かねてアナウンスされていたIBM初のモジュール式量子コンピュータ
「IBM Quantum System Two」の稼働開始も発表。3基の「IBM Quantum Heron」プロセッサとサポート用の制御電子機器が搭載された、ユーティリティー・スケールのモジュール式量子コンピュータ。複数モジュールの接続により単一量子回路で最大1億回の演算が実行可能で、将来的には最大10億回演算が可能なシステムの実現を目指していくという。