最安の3D V-Cache搭載CPU「Ryzen 7 5700X3D」などAM4向け新モデルも
AMD(本社:アメリカ)は2024年1月8日(現地時間)、CES 2024に合わせて行われた基調講演にて、最新のデスクトップ向けAPU
「Ryzen 7 8000G」シリーズを発表した。
Zen 4アーキテクチャを採用するSocket AM5プラットフォーム向けのCPUで、RDNA 3ベースのRadeon 700MシリーズのGPUが統合されている。CPU内蔵グラフィックス(iGPU)としては世界最速のゲームパフォーマンスを謳う、グラフィックス性能の高さがトピックだ。
AMDによれば、多数の人気タイトルにおいてグラフィックスカードなしに60fps以上のフルHDプレイが可能とされる。競合のCore i7-14700Kとの比較では最大4倍の平均フレームレートをマークするほか、Core i5-13400FとGeForce GTX 1650を組み合わせた環境との比較でも同等かそれ以上のパフォーマンスを発揮するという。
シリーズラインナップは、8コア/16スレッドかつ最大5.1GHz動作の
「Ryzen 7 8700G」をはじめとする全4モデル。「Ryzen 7 8700G」と「Ryzen 7 8600G」の上位2モデルには、NPUのAMD XDNA AI Engine(Ryzen AI)が統合されている点も大きな特徴だ。
いずれも2024年1月31日に解禁される予定。ただし下位モデルの「Ryzen 3 8300G」はシステムビルダー向けで、2024年Q1にリリース予定とされる。
- Ryzen 7 8700G 8コア/16スレッド/ブースト最大5.1GHz/Radeon 780M/キャッシュ24MB/TDP65W
- Ryzen 7 8600G 6コア/12スレッド/ブースト最大5.0GHz/Radeon 760M/キャッシュ22MB/TDP65W
- Ryzen 5 8500G 6コア/12スレッド/ブースト最大5.0GHz/Radeon 740M/キャッシュ22MB/TDP65W
- Ryzen 3 8300G 4コア/8スレッド/ブースト最大4.8GHz/Radeon 740M/キャッシュ12MB/TDP65W
また、「前例のないAM4プラットフォームの長寿をさらに拡大」すると謳い、Socket AM4+DDR4環境向けにRyzen 5000シリーズの新モデルも発表。幅広い選択肢をユーザーに提供するためのラインナップで、注目は最も安価な3D V-Cache搭載CPUとして登場する
「Ryzen 7 5700X3D」だ。
8コア/16スレッドかつ最大4.1GHz動作、キャッシュ100MBを内蔵するZen 3世代のCPUで、競合のCore i5-13600Kとの比較では最大で113%のゲーム性能を発揮するとのこと。1月31日に解禁予定で、価格は249ドル。
そのほか、8コア/16スレッドかつ最大4.6GHz動作の
「Ryzen 7 5700」(175ドル)、動作クロックを高めたZen 3世代のAPUとして
「Ryzen 5 5600GT」(140ドル)および
「Ryzen 5 5500GT」(125ドル)も発表。こちらも1月31日に解禁予定とされている。
- Ryzen 7 5700X3D 8コア/16スレッド/定格最大3.0GHz/ブースト最大4.1GHz/キャッシュ100MB/TDP105W
- Ryzen 7 5700 8コア/16スレッド/定格最大3.7GHz/ブースト最大4.6GHz/キャッシュ20MB/TDP65W
- Ryzen 5 5600GT 6コア/12スレッド/ブースト最大4.6GHz/Radeon Graphics/キャッシュ19MB/TDP65W
- Ryzen 5 5500GT 6コア/12スレッド/ブースト最大4.4GHz/Radeon Graphics/キャッシュ19MB/TDP65W