ここからはストレージ収納力をチェックしていこう。付属マニュアルは多言語化されているものの、親切とは言い難く、自作経験の浅い人にはやや分かりにくい。ことドライブベイについては説明が不十分で、中級以上の自作PCユーザーしか理解できない箇所がある。自ら調べる行為が自作PCの楽しみのひとつではあるものの、やや中途半端感は否めない。これを補足すべく、しっかりと解説しよう。 メインとなるのは、ボトムカバー内部のボトム面に固定されたケージタイプのシャドウベイユニット。ここにはABS樹脂製の専用トレイが1つ装備され、2.5インチSSDまたは3.5インチHDDいずれかが搭載できる。さらにシャドウベイユニット天板にはネジ穴があり、ここにも2.5インチSSDまたは3.5インチHDDが固定できる。
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| 2台分共に専用トレイ式にしなかった理由は不明。排他仕様となるものの、最大で3台のストレージがマウントできる計算。搭載方法は、3.5インチHDDはABS樹脂のしなる性質を利用し、両側面をピン固定するツールフリータイプ。2.5インチSSDは底面ネジ留め式が採用される |
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| 底面から2本のインチネジで固定されたシャドウベイユニット。これを取り外し、天板部分に2.5インチSSDまたは3.5インチHDDがネジ留めできる | |
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| 2台の3.5インチHDDを固定したところ。ボトムカバー天井までの距離は確保されており、窮屈に感じる事はないだろう。なおコネクタは右サイドパネル側に向けて搭載する事になる |
マザーボードトレイ背面、CPUクーラーメンテナンスホールの下エリアには、2.5インチSSD専用のブラケットが2台分用意されている。ゴムブッシュが固定されたネジから、ブラケットを上部へスライド。一旦取り外した状態で、2.5インチSSDを両側面からネジ留めを行う。これを元の位置に戻せば搭載は完了というワケだ。
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| 電源ケーブルおよびSATAデータケーブルの取り回しを考慮し、コネクタは下向きになるよう2.5インチSSDを固定。裏配線スペースを有効に活用しよう | |
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マザーボードトレイ背面のフロント寄り上部には、3.5インチHDDが1台搭載できる。ここも空きスペースを有効活用しようという試みで、固定にはマザーボードトレイ表面(左側面からのアクセス)からインチネジを使い、3.5インチHDDの底面をネジ留めする仕組み。やや気掛かりなのは、上部にスイッチ類&アクセスポイントに接続されるケーブルが干渉を起こす点。特に前寄りのUSB3.0ケーブルは硬く、搭載後の3.5インチHDDとの間隔が狭くなるため、コネクタ部分に余計なテンションが掛かってしまう恐れがある。作業には十分注意したい。
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そして3.5インチHDD搭載スペースの下部には、2.5インチSSD用の搭載スペースも用意されている。3.5インチHDD同様、マザーボードトレイ表面からミリネジを使い底面をネジ留め。一見エマージェンシー用のスペースだが、1TB超えの大容量SSDを搭載すれば、貴重かつ重要な存在としてシステムに貢献してくれるはずだ。
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次にチェックするのは冷却ファンレイアウトだ。FlowとLuxuryを組み合わせた「F-LUX PLATFORM」は、「DF600 FLUX」最大の見せ場。徹底的に最適化を果たし、設計段階から新しいエアフローを重視した筐体に仕上げられており、購入を決定付けるポイントになり得るはずだ。
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立体的デザインのアクリル製カバーを備えた前面には、120mmアドレサブルRGBファンが3基標準で装備されている。空気の取り入れ口を上下・左右に設けたフロントパネルから、フレッシュな外気を一気に取り込み、直線状に熱源へ風を送り続ける。機能面だけでなくドレスアップ要素もプラスし、
魅せる高エアフローPCケースとして特徴付けた。なおフロント部は、140mmファン3基にも換装が可能。アドレサブルRGBファンを敢えて取り外し、風量アップや静音性を高める事もできるようになっている。
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| 120mmファン3基の搭載スペースは、通常140mmファン2基換装が相場。しかし「DF600 FLUX」では減数無しの140mmファン3基が搭載できる、なかなか珍しい仕様 |
ラジエターは120/240/280/360mmサイズが搭載可能。ただしラジエター厚に制約があり、フロントパネル外側に冷却ファンが搭載される場合は厚さ55mmまで、内側に搭載する場合は厚さ30mmまでとされる。
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| フロントファン搭載部の防塵対策として、内側にマグネットで固定する防塵フィルタが付属。ラジエター固定時は使用しない | 前部のアクリル製カバーにはスリットが設けられており、外気を取り込む事ができる。デザインと機能性がきちんと両立されている |
ハニカム状の通気孔が大きく占有するトップパネル。ここには140mmファン2基または120mmファン3基が搭載できる。ネジ穴はスリットタイプでストロークは約55mm。丸穴と違い、冷却ファンの固定位置をずらす等、微調整に対応する。さらにラジエターは120/240/280/360mmサイズに対応。CPUソケットに近いポジションだけに、水冷構成の場合の多くはトップパネルにラジエターを固定する事になるだろう。
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| 通気孔部分全てをカバーするマグネット固定式防塵フィルタを標準装備。内側からのぞき込むと、トップパネルのほぼ全面が通気孔である事が分かる |
リア部には120mmファンが標準装備。主要な熱源となるCPUソケットとVRM周辺の熱ごもりを解消すべく、外部への排気を行う重要な役割を果たしている。さらに最もベーシックな120mmサイズラジエターの搭載もできる。
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| 標準搭載ファンは25mm厚で、インペラ数は9枚。比較的オーソドックスな羽形状ながら風量があり、静音性も確保されている |
出荷時、通気孔が設けられているボトムカバー天板後方は空き状態。ここには付属の120mm
「逆回転ファン」が任意で増設できる。ともすれば標準装備のリアファンと同じモノのように思えるが、よく見るとインペラの"捻る向き”が逆である事に気が付く。とは言え実際の動作は同一方向に回転することから「逆回転ファン」と名付けられた。エアフローは、ボトムカバー内部からの吸い出しで、グラフィックスカードに対して直接の吹き付けになる。
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| 任意増設のスタンスに加え、組み込み時に邪魔になる可能性を考慮して"付属・後付け”とした |
マザーボードトレイ背面には
「LEDコントローラー」が搭載されている。RGB LEDファンを複数搭載する近頃のPCケースではよく見かける、今やお馴染みの装備品。小型基板には複数のコネクタが装備され、既に一部は配線が済んでいる。向かって左手は3pinのアドレサブルRGBコネクタで、合計6口(内3口は使用済み)を用意。さらに右手は3pinの冷却ファンコネクタで、合計6口(内4口は使用済み)が搭載される。上部のRGBコネクタは、フロントトップのLEDスイッチに接続され、下部の左はマザーボードのARGBコネクタ接続、右はSATA電源ケーブルとなる。
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| コネクタの空きは増設用として利用可能。SATA電源ケーブル1本を接続すれば、合計6基のARGB対応冷却ファンの給電と光の制御ができる |