現在CPUクーラーは2,000円前後から購入することができます。一方で、高価な価格設定でもNoctua製品は多くのユーザーから支持されていますが、その理由はどこにあるとお考えでしょうか。
我々は新製品を開発する際に、常に市場で最高の製品を作ることを目標にしています。特に
「冷却性能と静音性のバランス」には細心の配慮をしており、その製品が利用されるシーンを想定して最適な調整を行っています。また高品質で耐久性に優れ、長期間冷却性能が低下せず、安定して使用できるように設計しています。こういったこだわりが認められているのではないでしょうか。
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| イベントでは参加者からの技術的な質問に対して滞りなく答えていたRoland Mossig氏。大学での専攻は経済学で、CPUクーラーや冷却ファンについては会社を設立してから勉強したとのこと |
NoctuaのCPUクーラーや冷却ファンは、製品保証期間が6年間です。
これは最低でも6年間ということで、実際にはこれ以上の期間使い続けることができます。また独自マルチマウントシステム
「SecuFirm2/2+」を採用しており、CPUのソケットが変更された場合でも無償でマウンタを提供することで、何世代にも渡り使い続けることができる。これも多くのユーザーに支持されている理由と考えています。 ちなみに、フィンランドには、最新マウンタを取り寄せて17年前に購入した製品を未だに使用しているユーザーもいます。CPUクーラーでこれだけ長期間使用できるのは、他社にはないNoctuaの強みです。
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| “SecuFirm2”を採用するクーラーには、最新プラットフォーム向けのリテンションキットが無償で提供される | |
新CPUが登場した場合、ソケットの変更はもちろん、発熱が増加する可能性もあります。製品を開発するにあたり、どの程度先まで見越しているのでしょうか。
およそ3年から5年後のCPUを見据えて設計をしています。開発チームはこれまでの研究やユーザーからのフィードバックを蓄積した膨大なデータから、消費電力や発熱がどの程度になるのかを予測しています。それを元に新CPUが登場した場合でも問題なく使えるわけです。
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進化の激しいPCパーツ業界にあって、Noctuaでは「NH-D15」から「NH-D15 G2」が登場するまで10年もかかっています。製品リリースのスパンが長い点はどう考えていますか。
全く気にしていません。開発期間が長いことはもちろん承知していますが、どれだけ時間がかかろうとも、私達は自分たちが納得できるものにならない限り、製品を市場に投入することはありません。
Katarinaさんにお伺いします。マーケティング的には、もう少し早く製品化して欲しいという要望はありますか。
いいえ。
「いい製品を作るには時間がかかる」ということは社内全体で共通した認識になっています。
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CPUクーラの場合、組み合わせるシステムによる影響が大きいと思います。開発時に決まったPCケース等はあるのでしょうか
特に決まったシステムがあるわけではなく、その時のトレンドに合わせて複数のPCケースで検証を行います。最近では比較的コンパクトなPCケースの需要も増えているため、これまで以上にCPUクーラーに求められる要求も厳しくなっています。
「NH-D15 G2」では、使用するCPUに合わせて3種類のラインナップが提供されています。CPUクーラーとしてはかなり異例だと思います。
「NH-D15 G2」の冷却テストをしている時に、開発チームがベースプレートの形状の違いによって、CPUごとに冷却性能が異なることに気が付きました。その差が無視できないことから、冷却性能を追求するために3モデルをラインナップする事になりました。
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| 「NH-D15 G2」には、スタンダードモデルのほか、LGA1700/1851向け「NH-D15 G2 HBC」、Socket AM5/AM4向け「NH-D15 G2 LBC」の3モデルがラインナップする |
今後登場する製品で複数のラインナップが用意される可能性はありますか。
ベースプレートの形状による差は、CPUクーラー自体の冷却性能が十分に高いという前提が必要なため、全てのモデルで用意するのは現実的ではありません。ただし、ハイエンドモデルでは登場する可能性はあります。
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(2024.07.16 更新)