現場の声がカタチになった未来のスタンダード?
Cooler Master Technology(本社:台湾)ブースの一画に、組込デモ中のPCケースを発見。
「Concept case Next Generation MAX」とフライヤーに記されたプロトタイプは、左側面に強化ガラスを装着したミドルタワーPCだ。
スッキリとした外観は見るからに万人好みで、今すぐ発売してもそこそこ売れそうな雰囲気だが、このモデルの見せ所は外観スタイルではなく内部構造にある。
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Concept case Next Generation MAXはスッキリ系ミドルタワーPCケース
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最大のポイントは、ATX 24pin、CPU 8pin、PCI Express 8pin、さらに12VHPWRまで、マザーボードトレイにコネクタを設け、スマートかつ美しく内部配線を行うことができる。製品には専用のスリーブケーブルが付属し、コネクタ間を最短で結ぶ距離にすることで、ケーブルは最小限の露出で済むというワケ。

Cooler Masterの担当者によると、事の発端は「組込用途」だったという。内部構成パーツが増えるごとに煩雑になるケーブル処理に対応すべく、現場からのリクエストに応えた格好。これを"コンシューマ向けに落とし込んだ結果”なのだとか。
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マザーボードトレイにATX 24pinコネクタがあり、マザーボード上のコネクタと最短で接続ができる設計
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この考え方に近いのは、ASUSのメディア向け発表会で紹介した
「Hidden-Connector Concept Build」だろう。この場で詳細は繰り返さないが、同様のコンセプトは各社からも既に発表されており、複雑化するケーブルの内部配線の最適化が自作PC直近の課題として今後一層注目されるに違いない。
ただし現状はマザーボード側で解決するか、PCケース側で解決するか、両者が割れている状態。PCケースまで巻き込む前者に比べ、現状後者が有力と思えるが、さてどちらの方向に進むだろうか。