今後はすべてのSeasonic製電源に採用される見込み
Seasonicブースで最も注目を集めていたのは例のNoctuaコラボモデルだったものの、実は今後の製品にとって重要な新技術
「OptiSink Design」も合わせて紹介されていた。その新技術を搭載した電源ユニットは、9月にも登場予定となっている。
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Seasonicから新しく発表された「OptiSink Design」は、サーバー向け電源などで先行投入されていた技術。搭載モデルの内部構造では、PFC回路にその技術が用いられており、表面実装部品を使用することでMOSFETが小型化、ヒートシンクも目立ってスリム化している。
本来であれば大振りなヒートシンクで放熱を行う部位ながら、内部スペースに余裕ができたことでエアフローが大きく改善。冷却効率に高い恩恵があるとされる。また、表面実装部品を多用する都合上、これまで手作業で行っていたMOSFETなどのはんだ付け作業が完全自動化されるという。
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OptiSink Designを用いたPFC回路と、ヒートシンクにモジュールを貼り付けた従来型の設計
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実際に組み込んだ状態
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また、これまでヒートシンクが林立していた場所に、小型ヒートシンクや銅箔層を用いた基板を設置して放熱できるようになったことで、メイン基板の裏面まで部品を実装する必要がなくなった点も大きい。すべての部品が(しかもエアフローの向上した状態で)冷却ファンによる風を受けられることで、冷却効率は大きく向上するとのこと。
そして「OptiSink Design」を採用した電源ユニットは、80PLUS GOLD認証取得のメインストリーム向けモデル
「FOCUS V4」および
「Core V2」シリーズが最初の製品として(日本市場を含め)発売される。ハイエンド「Prime」シリーズにも順次採用、今後投入されるSeasonic電源にはすべて「OptiSink Design」が採用されるという。
また、ハイエンド向けの「Prime」シリーズからは、最大容量を更新する2200Wモデルの
「Prime PX-2200」がリリース。会場では、実際に水冷仕様のGeForce RTX 4090を4枚搭載したワークステーションを動作させるデモが行われていた。ただしこちらは230V環境向けのため、日本における発売予定はない。
日本における発売が決まっている製品としては、以前にレビューした桜バージョンに続くスペシャルモデル
「VERTEX PX-1200 White Dragon」がある。2024年は辰年であることにちなんだ製品で、筐体には迫力ある龍がデザインされている。
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