世界初のデータ破壊付きポータブルSSDも
メモリ製品が主力のTeam Groupだが、ストレージ分野のデータ保護技術でも興味深い展示を行っていた。基本的に軍事や産業向けの製品ばかりながら、実際に使ってみたいと思うストレージが見つかるかも?
実機としての展示はほとんどなかった中で、特に気になったのは
「One-Click Erasure P250Q」というM.2 SSD。SSDの端子に接続されたボタンを押すだけでデータが消去できるという、産業向けのセキュアな機能を備えている。
よく見るとSSDの左側に2pinの端子が接続されており、その先にあるボタンを押すことで保存されたデータが消去される仕組み。消去モードはハードウェア消去とソフトウェア消去の2パターンで、ボタンを押す長さでモードを切り替えることができる。
ちなみにコンシューマ向けのメーカーからも、データドライブ用SSDとして使えないかとの問い合わせが舞い込んでいるとのこと。
そのすぐ下で紹介されていた
「CARD D500R (WORM)」は、書き込んだデータの修正が一切できないというSD/microSDカード。契約書の保存や証拠写真の撮影など、改ざんを防ぎたい重要なデータの記録に適している。
書き込んだデータの削除も不可能という厳格さにより、容量が空いている分ひたすら追加のデータを保存していく使い方しかできない。データが消せずにずっと残ることを考えると、保存して後から後悔しないデータのみを書き込む必要もあるだろう。
データ破壊機能を搭載した世界初のポータブルSSD
「EXPERT P35S」も展示されていた。本体にスライド式のボタンが付いており、押し込むと保存したデータを永久に復元不可能な状態に破壊できるというもの。瞬時にデータ破壊ができることから、主に軍事向けに引き合いがある製品らしい。
なお、データを破壊した後も再びストレージとして再利用することもできるが、物理的にチップを破壊することも可能とのこと。
ちなみに誤ってボタンを押してしまってもデータが破壊されてしまうため、押し始め(ストローク4.0mm)は100~250gf、破壊に至る最終の押し込み(ストローク2.4mm)には400~600gfの力が必要という、誤操作防止の機構も備えている。