気になっていたPCケース、Antec「Striker」
今回の主役
Antec「Striker」は、「COMPUTEX TAIPEI 2019」に合わせて開催された
メディア向け発表会で披露され、9月のグローバルリリースで製品版を正式発表。11月より国内市場でも販売が開始された、注目のMini-ITX対応PCケースだ。
これまでのAntecを振り返ると、他社に比べてプロトタイプから製品化までのスピードが速く、実にテンポがいいイメージがある。「Striker」も例外ではなく、世界中の自作PCマニアからの注目が覚めないうちに、ポンとリリースする仕事は実に素早い。かく言う筆者もプロトタイプに魅了された一人で、気になっていたPCケースが思いの外早く市場に投入された事を、大いに歓迎している。
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昨年行われたメディア向け展示会に持ち込まれた「Striker」の組み込み評価サンプル。本格水冷のハードチューブはフレームからはみ出し、イルミネーションの美しさとメカニカルな見た目を上手に融合させている
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ただし、ある程度予想していたとは言え、市場想定売価が気にならないワケではない。昨今の自作市場を見れば、税抜36,300円は決して手頃ではなく、ともすれば「価格相応なのか」という疑いの声も聞こえてきそうだ。
今回は「Striker」のすみずみを検証していく事で、PCケースとしての完成度はもとより、売価に見合う製品なのか、といったあたりもポイントになってくるだろう。
スペック表に見るAntec「Striker」
検証を始めるにあたり、スペック表から「Striker」の概要を把握しておこう。対応フォームファクタはMini-ITXで、一般的にはミニPCケースにカテゴライズされる。オープンフレーム型PCケースとしても小型で、外形寸法は幅230mm、奥行き420mm、高さ410mmに収めた。なお重量は7.47kgと比較的重く、両側面が強化ガラスだったり、そもそもオープンフレーム構造は頑丈に作る必要があるなど、それなりに理由はあろう。その他詳細スペックについては、検証を進めながら解説していこう。
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外せるものを外すと、およそPCケースとは思えない金属の骨組み状態になる「Striker」。こう見るとオープンフレーム型PCケースである事を再認識させられる
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高額な製品とあってパッケージは化粧箱を用意。外形寸法は実測で縦横約520mm、高さは約310mmで、付属品および梱包材を含めた全体重量は8.97kgとされる
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