アイドル時の消費電力は約57Wと前世代から大きく変わらないが、高負荷時の電力最大値は457Wまで上昇する。また、「HWiNFO 64」でテスト中のGPU Powerを確認してみると、GPUだけで最大339Wを記録していることが確認できた。高性能化したぶん消費電力もワンランク上の高さになっているわけだが、公式サイトのスペック表には「Recommended PSU」の項目があり、容量850W以上の電源ユニットが推奨されている。少なくとも容量550W程度の電源ユニットではやや心もとないので、グラフィックスカードの乗せ換えを検討している場合、電源ユニットの確認も忘れないほうが賢明だろう。
続いて、「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」実行中のGPU温度、クーラーのファン回転数を見てみよう。モニタリングは「HWiNFO 64」で実施している。
テスト時の最大GPUクロックは「HWiNFO 64」読みで1,905MHzだったが、ベンチマーク中の温度は、終始おおむね60℃前後で安定していることが分かる。GPUクーラーのファンはベンチマーク実行前の状態ではセミファンレス動作により停止しているが、テスト開始時にFan1、Fan2ともに1,000rpm、最高時には1,850rpm前後まで回転数が上昇する。ちなみに動作時の騒音値は40dBを少し超える程度と、このクラスのGPUとしては及第点だろう。オリジナルGPUクーラーということもあって極めて性能が高く、冷却については全く心配する必要はない。
オーバークロックモデルとしては手頃な「TUF-RTX3080-O10G-GAMING」。より安価な非OCモデルとどちらを選ぶべきかは悩みどころだが、せっかくのハイエンドモデル。高い動作クロックに魅力を感じるのであれば、本製品が有力な候補になりそうだ。
協力:ASUS JAPAN株式会社