フレッシュレート60Hzで駆動する一般的な液晶ディスプレイと比較すると、その差が6倍となる360Hzは1フレーム当たりたったの2.8ms(0.0028秒)で画面が更新されていることになる。リフレッシュレート280Hzで駆動する「TUF GAMING VG279QM」も、特にディスプレイ同期のテストでは、スーパースローモーションでないとティアリング現象の確認ができないほどだった。さらに高速なリフレッシュレート360Hzを実現する「ROG Swift 360Hz PG259QN」では、スーパースローモーションであってもどちらが非同期なのか瞬時に判断することは難しい。設定を隠し、肉眼でブラインドテストをしたらほとんどのユーザーが分からないのではないだろうか。
一般的なゲーミング液晶では大画面かつ高解像度がトレンドで、使用する用途やゲームタイトルによってはウルトラワイドも人気だ。その点、リフレッシュレート以外のステータスが物足りなく感じるかもしれないが、そもそも「ROG Swift 360Hz PG259QN」は、ASUS自身が「プロeスポーツゲーマーのために設計されたゲーミング液晶ディスプレイ」と謳っている。「Counter-Strike: Global Offensive」や「Rainbow Six: Siege」「Overwatch」「Fortnite」などのいわゆる競技向けタイトルでは、24.5型FHDというスペックが定番であることを考えれば大きな問題ではない。
NVIDIAによると240Hzと比較して360Hz環境では最大4%エイム精度が向上するとされている。一般ゲーマーには分らないミリ秒が重要な競技eスポーツの世界において、この差は大きいはず。eスポーツに特化した世界最速のプロフェッショナルモデルが手に入るという点において、「ROG Swift 360Hz PG259QN」の存在意義は十分あるはずだ。