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| CCDが1基で、ベースクロックも高めに設定されているRyzen 7 5800X。1つのCCDに熱が集中するため、Ryzen 9 5950Xより熱処理は格段に難しい | |
「OCCT 9.0.5」では途中突発的に温度が上がるところはあるものの、概ね65℃前後で余裕のある状態。そして空冷クーラーでは、CPUが許容する最大温度90℃で張り付くことが多かった「CINEBENCH R23」でも87~90℃で推移するなど、やはり「Lumen S36 RGB」の冷却性能はかなり優秀。動作クロックも前者が4.60GHz、後者も4.50GHzで安定しており、ブースト機能の能力を最大限に引き出すことができている。
ファン回転数は、「OCCT 9.0.5」が1,800rpm前後、「CINEBENCH R23」がフル回転の1,900rpm前後まで上昇。ノイズレベルはそれぞれ41.5dBAと44.9dBAで、Core i9-11900Kの「Adaptive Boost」有効時と同様、ノイズは明らかに増えているものの、不快に感じるほどではなかった。
「Lumen S36 RGB」の製品サイトでは、カラーの演出が全面に打ち出されている印象だが、これを効果的に楽しめるPCケースは数多く取り揃えられている。PCケースのスマートな工作物は、オールインワン型水冷ユニットにも引き継がれており、随所にFractalらしさを感じる事ができた。
PCケースほどではないにせよ、多くの選択肢が市場に溢れているオールインワン型水冷ユニット。モデル選定の決め手が「Fractalだから」というパターンは実際に多いだろう。一気に6モデルをリリースする強気な姿勢は、ブランドの強み。Fractal人気の健在ぶりを、オールインワン型水冷ユニットの新製品から改めて知る事になった。
協力:Fractal Design
株式会社アスク