Fractal Design「Pop Air RGB TG」内部構造チェック
次に内部構造をくまなく見ていこう。さすがに同じシリーズとあって、先日検証を行ったPop Mini Silent TGを思い起こさせる箇所が随所に見られる。とは言え、こちらはATX規格ゆえ内部容積の違いは明らか。自作経験の浅いユーザーにとっては、こちらの方が断然組み込み易いだろう。
マザーボードトレイ
おさらいすると、Pop Air RGB TGの対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITX。これを踏まえてマザーボードトレイを確認すると、ATX規格標準となる9本のスタンドオフが予め装着されていた。さらによく観察すると、中央の赤い丸で囲った1本のみ段差付きのスタンドオフで、組み込みを行う際にマザーボードの位置決めに役立つ。
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中央にあたる1本は段差付きのスタンドオフ。基板の中心部の位置を固定することで、残り8本のスタンドオフのネジ穴が格段に合わせやすくなる
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Fractalらしいボトムカバー(シュラウド)
ミニタワースタイルのPopシリーズでも採用されている、ボトムカバー(シュラウド)。着目したいのは角部の処理で、単に90°折り曲げるではなく、1本プレスラインを多く加えることで製品の質感を高めた。ひと手間により作り出された面にはFractalのロゴがあしらわれ、魅せる要素が意識されている。

もちろん実用的にも重要な役割を担い、電源ユニットやストレージの収納、および煩雑になるケーブル類の隠し場所としても大いに役に立つだろう。なお内部高は実測で約95mm。ATX規格に準拠した電源ユニットよりも若干高くスペースが確保されている。
「Pop Air」ならではの冷却ファンレイアウト
次のセッションから、強化されたPop Airの冷却ファンレイアウトを解説する。標準装備される冷却ファンは合計3基。いずれも120mmサイズのカタログモデル
「Aspect 12 RGB」で、回転数1,200rpm、騒音値18.3dBA、風量32CFM、静圧120mmH2O。軸受けにはライフルベアリングが採用され、MTTF(平均故障時間)は90,000時間とされる。
なお出荷時は120mmファンのみの構成だが、リア以外は140mmファンへの換装が可能。エアフローを強化したい場合、風量を維持しながら回転数を抑えてより静音化を狙いたい等、用途に合わせて組み替えができる。