既存の電源ユニットとオプション12VHPWRケーブルを組み合わせるという選択肢
前世代のGeForce RTX 3090 Tiに続いてGeForce RTX 40シリーズで正式採用されたことで、新しい補助電源コネクタの
「12VHPWR」が急速に台頭しつつある。PCI Express 5.0世代を見据えたATX 3.0規格にも盛り込まれ、12VHPWRコネクタを標準装備するATX 3.0対応の電源ユニットも続々リリース。GeForce RTX 40シリーズのグラフィックスカードを購入する際に、合わせて12VHPWR搭載の最新電源ユニットを購入しようと目論んでいる人も多いだろう。
もっとも12VHPWRを搭載するグラフィックスカード製品には、標準で変換ケーブルが付属しており、必ずしもネイティブ対応の電源ユニットは要求されない。ただし変換ケーブルを使用する場合は、最大で4系統のPCI Express 8pin補助電源から変換する必要があり、煩わしさがある点も確か。ケーブル取り回しの難易度は上がるし、多くの変換を介することに抵抗を感じるユーザーもいるかもしれない。
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CORSAIR「12+4pin PCIe Gen 5 Type-4 600W 12VHPWR cable」(型番:CP-8920284) 市場想定売価税込2,450円前後
製品情報(CORSAIR)
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とは言え遠くない過去に電源ユニットを更新したばかりであったり、お気に入りのハイエンド電源を使っている場合などは、気軽に新モデルに買い替えるわけにもいかないだろう。そうした向きにオススメな選択肢が、メーカーからオプションで販売されている12VHPWRケーブルだ。
既存の電源ユニットから12VHPWRコネクタの出力を可能にするモジュラーケーブルで、CORSAIRからは
「12+4pin PCIe Gen 5 Type-4 600W 12VHPWR cable」(型番:CP-8920284/以下「PCIe Gen5 12VHPWR cable」)が発売されている。これがあれば、複数系統からの変換や電源ユニットの買い替えなしに、ケーブル1本で最新グラフィックスカードへ電力を供給できるというわけだ。
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「Type 4 - PCIe」の列にマークがついているシリーズに対応する。GOLDやBRONZE認証モデルなどメインストリーム向け製品を含め、多くのシリーズで使用可能だ
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PCI Expressのモジュラーコネクタ2系統を使用して12VHPWRコネクタを出力するケーブルで、
Type-4規格に準拠するCORSAIR製電源ユニットに対応する。具体的には、製品ページにある
互換性リストを確認するのが早いだろう。ハイエンドの「AX」「HX」シリーズからメインストリーム向けの「RM」シリーズに至るまで、幅広い製品が対応モデルとして挙げられている。
ちなみに「PCIe Gen5 12VHPWR cable」は、ネイティブの12VHPWRケーブルと同じく
ケーブル1本で最大600Wを供給できる仕様。実際に供給される電力は組み合わせる電源ユニットによって異なり、(ATX 3.0規格によると)1200Wモデルを使用した際にフルパワーの600Wが供給可能で、1000Wモデルで最大450W、750Wモデルでは最大300Wが供給できる。
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GeForce RTX 4090のようなウルトラハイエンドモデルは極めて消費電力が大きいため、ショップでも注意が呼びかけられている
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なお、このケーブルを使用して最新グラフィックスカードへ給電する際は、GPU側が要求する推奨容量を満たす電源ユニットを組み合わせる必要があることは言うまでもない。