Antec「P82 Flow」でPCを組み込んでみる
最終セッションでは、Antec「P82 Flow」をベースにPCを組み上げていく。とかく実際に作業を進めるうちに、マニュアルや製品サイトでは気付かなかった事が、いろいろ分かるようになる。良さだけでなく、マイナス点もしっかりと見極め、より詳しく解説を進めていく。
マザーボードを搭載してみる
まずはマザーボードを搭載してみたい。テストに用意したのは最も選択されるであろうATXフォームファクタで、合計9個のネジ穴を備えている。ここでおさらいすると、ネジ留めを行うスタンドオフは、マザーボードトレイ面の上段・中段・下段に各2個、合計6個だけが出荷時より装着済み。マザーボードの右端縦列の3個は自ら固定する必要がある。
実際に搭載したところ、作業自体に特筆すべき注意点は見当たらない。なお周辺クリアランスについては、トップパネルまでは実測で約30mm、右方向フロントファン末端までは約120mmの空きスペースが確保できていた。
CPUクーラー有効スペースとメンテナンスホール
CPUクーラーの有効スペースは高さ178mmまで。ミリ単位まで刻む細やかさだが、実測でもほぼ公称値通りのCPU上空スペースが確認できた。最近のAntecと言えば、92mmファンを搭載する
「A30」や、120mmファンを搭載する
「C400 Glacial」等のサイドフロー型空冷CPUクーラーがある。後者でも全高は155mmだけに、搭載にはまったく問題がない。もちろんオールインワン型水冷ユニット
「Neptune 240 ARGB」をチョイスすれば、CPUクーラー有効スペースは、まったく気にならない。
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このクラスで178mmの有効高は優秀な部類だろう。選択肢の幅は極めて広い
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CPUクーラーメンテナンスホールは、実測で幅180mm、高さ140mmだった
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電源ユニットを搭載してみる
ボトムマウントの電源ユニットは220mmまでの搭載スペースが割り当てられている。同一設置面にはケージタイプのシャドウベイユニットがあり、底面を分け合う恰好だ。
搭載テストには、ケーブル直結のGOLD認証電源
「Neo ECO ZEN」シリーズ500W(型番:NE500G Zen)を用意。120mmファン搭載で奥行き140mmのコンパクトなモデルだけあって、スムーズに設置作業は完了できる。
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ちなみに搭載手順は、右側面のボトムカバー(シュラウド)開口部より挿入し、リア面の穴を利用して4点ネジ留め。金属同士の接触を嫌い、シャーシ底面にはクッションゴムが装着されていた
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ケージタイプのシャドウベイユニット(出荷時の設置ポジション)まで、実測で約100mmを残す。また電源ユニットとボトムカバー天井までは約20mmの隙間が確保されている
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