アイドル時の温度は45℃前後、高負荷時の温度は最大86.5℃。小型PCだけあって全体的に高めの温度が出ているものの、高負荷時でも多くの場面では70℃前後の温度で推移しており、高い負荷をかけ続けなければ大きな問題はないだろう。スリムPCとしては十分に優秀な冷却能力だ。
消費電力については、CPU温度と同じくアイドル時と、各テスト実行時の最大消費電力を計測している。
アイドル時の消費電力は約10Wと、極めて消費電力が低いことは一見して分かる。そのほかのテスト時でも、CPUが全力で駆動した場合は電力が60W付近まで上昇するが、おおむね30~40Wで推移する場面が多い印象だ。省エネ志向のマシンとしては最上級の低消費電力ぶりであり、有力なチョイスになりえるだろう。
ストレージ構成の選択肢が複数あるのも、大きな魅力だろう。「処理性能に多くは望まないが、ストレージ容量はなるべく欲しい」というユーザーは、意外と多いように思える。オフィス業務をこなすビジネスPCとして、ネットサーフィン用の個人PCとして、所有欲を満たすサブPCとして、あるいはサイネージ用のPCとして、活用できそうな範囲は実に広い。購入前に用途はしっかり決めておく必要がありそうだが、本製品を検討してみるのは決して悪い選択肢ではないだろう。
協力:ASUS JAPAN株式会社