発熱が高いことで知られるRyzen 7 5800Xを冷却するのはFractal Designのオールインワン型水冷ユニット「Celsius+ S24 Dynamic」だ。テスト結果を見ると最大で90.3℃を記録。なんとか抑え込んでいるという印象だ。オプション扱いの水冷ユニットだが、予算に余裕がある人は積極的に採用したほうがいい。なお、ツクモが自社で行った検証結果でも同様の数値を確認。ただし担当者によると「長時間負荷をかけたテストを行い、動作に問題がないことを確認したうえで出荷している」との回答が得られている。
一方のRadeon RX 6800は、高負荷時でも最大77℃。3連ファン仕様のVGAクーラーがしっかりと仕事をしている。負荷のかかる作業が続いても冷却に問題はなく、パフォーマンスが低下する心配はない。
アイドル時の消費電力は55.3W、高負荷時は消費電力が354Wを計測しているが、スペックを考えれば問題のない数値だ。標準構成で容量500Wの電源ユニットを搭載しているので、ストレージの追加搭載も心配無用。将来的にさらにハイエンドなグラフィックスカードへアップグレードを考えているなら、容量アップを検討するといいだろう。
中でもPCケースは常に目に付くものであり、こだわりたいアイテムの代表だ。多くの場合、人気の市販品が採用されているが、今回取り上げた「EX-623T-A4」のように、単体発売されていないオリジナルPCケースが入手できるのも、BTOパソコンならではの良さだろう。ひと頃の専用筐体とは違い、PCケースでPC本体を選ぶパターンもあるほど、明らかにレベルは向上している。良く言われるところの「長く使えるデザイン」であったり、イマドキ仕様の内部設計、さらに拡張性を考慮した主要パーツの居住性など、いずれも完成度はハイレベルだ。
冒頭触れたように、BTOパソコンを選択する人は、自作PC未経験者ばかりではない。自作PCを知る人ならなおさら、「EX-623T-A4」の良さが分かるはずだ。そして実際に購入した元自作派なら、自作熱が再燃しても不思議ではない。
協力:株式会社ヤマダデンキ