「UL Procyon」はアドビのクリエイター向けソフトの快適さを計測するベンチマークテストだ。このテストでは重いデータや高度な処理を行なうため、ハイアマチュア/プロ向けの作品作り向きと考えられる。比較用のデータは前述の「PCMark 10」と同じくエントリーGPU搭載スタンダードノートPC(Intel Core i7-11800H/16GBメモリ/1TB NVMe SSD/NVIDIA GeForce RTX 3050、比較機①)と、ミドルレンジゲーミングノートPC (Intel Core i7-11800H/16GBメモリ/512GBB NVMe SSD/NVIDIA RTX 3060、比較機②)の2機種だ。
「Photo Editing Benchmark」は画像加工に関するテストを行なう。「Image Retouching」は「Adobe Photoshop」メインでメモリとGPUの性能が影響しやすく、「Batch Processing」は「Adobe Photoshop Lightroom Classic」メインでCPUとストレージの性能が影響しやすい。「Video Editing Benchmark」は「Adobe Premiere Pro」を使ったテストで、フルHD (H.264)および4K (H.265)動画の出力にかかった時間が計測される。こちらの結果は総合スコアのみだ。
このテストでは、Lightroomメインの「Batch Processing」で非常に優れた結果となった。スコアはミドルレンジGPU搭載機を上回るほど。高いCPU性能は、写真の加工や現像に有利なようだ。Photoshopメインの「Image Retouching」はスコアがやや低いものの、遜色ない結果と言える。Premiere主体の「Video Editing Benchmark」ではGPUのランク差がそのまま現われる結果となった。全般的に優秀な結果で、クリエイティブ用途では十分活用できるだろう。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社