ゲーミング液晶ながらクリエイター向けスペックを備えるハイエンドディスプレイ
湾曲タイプの液晶ディスプレイを得意とするMSIから登場した最新作
「MPG ARTYMIS 273CQRX-QD」が今回の主役だ。湾曲ディスプレイといっても、曲率やサイズ(アスペクト比)、解像度と構成要素はさまざまながら、人間の視野とほぼ同じという
曲率1,000Rを採用するのが特徴。これにより、視界全体が覆われるような感覚になり、視線を動かすことなく画面端の情報を把握できるため高い没入感を味わうことができる。
スペック面に目を向けると、
最大解像度WQHD(2,560×1,440ドット)のVAパネルを採用し、
リフレッシュレート240Hz、応答速度1msに対応。FPSやレースゲームといった動きの激しいゲームでも、滑らかな描画を可能にするディスプレイ同期技術
「AMD FreeSync Premium Pro」をサポートしている。また、違和感なく暗闇の視認性を向上させる
「ナイトビジョン」や黒フレーム挿入によりモーションブラーを軽減する
「アンチモーションブラー」などのゲーム向け機能のほか、
「ブルーライト軽減機能」や
「アンチフリッカー機能」といった定番のアイケア機能も備えている。
最大輝度は400nitで
DisplayHDR 400のHDR規格に対応するほか、バックライトの光を効率よく目的の色へ変化させ、広色域対応と色鮮やかな表現が可能な
量子ドット技術により、一般的な液晶よりも正確な色を実現。最大表示色は約10億7,300万色に対応。色域はデジタルシネマ向けのDCI-P3を約95%、DTPなどプロフェッショナル向けのAdobeRGBを93%、一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBも99%カバーしている。
さらに、工場出荷時にキャリブレーションが施され、色差△E(デルタE)において
平均△E≤2の色精度を保証。製品には出荷前キャリブレーションの証明書も同梱されるという徹底ぶりで、クリエイター向け液晶と同等の品質を備えている。以上のように、ゲーム向けだけではなくクリエイターやプロフェッショナル向けのハイエンドモデルに並ぶスペックを備えているのも大きなセールスポイントだ。
そのほか、WEB会議の際に便利な
「Sound Tune」やゲーマーの必需品である
「マウスバンジー」「ヘッドセットハンガー」、キーボード・マウスなどのUSBデバイスを2台のPCで共有できる
「KVMスイッチ」を搭載している点も注目だ。なお画面入力のインターフェイスは、HDMI 2.0b x2、DisplayPort 1.2a x1の3系統を搭載している。