In Win「DUBILI」内部構造チェック
ここからはDUBILIの内部に迫って行く。今さらながら、モジュラー部品版と組み立て済みケース版が存在することは、相当に特殊な例だろう。一方で、ユーザー自らが組み立てる事ができる筐体だけに、そう難しい構造はできないはずだ。

製品画像を眺めると、今や当たり前のようにある見慣れたボトムカバーは存在せず、比較的シンプルなPCケースにも見える。内部構造セッションを進める毎に、その正体が徐々に明らかになる。
E-ATX対応のマザーボードトレイ
DUBILIの対応マザーボードは、E-ATX(12"x13")を筆頭に、ATX、MicroATX、Mini-ITX。特にE-ATX規格は制限無しのフルサイズがサポートされているため、マザーボードトレイの広さは容易に想像できるワケだが、ボトムカバーの非搭載が居住スペースをより広く確保できる要因だろう。

マザーボードトレイには、出荷時より計6本スタンドオフが装備されている。最も搭載されるであろうATX規格の標準的な固定ネジ箇所は9つだから、3本は自ら装着する必要がある。やや中途半端だが、ここはユーザーの仕事だ。
冷却ファン&ラジエーターレイアウト
内部構造セッションの始まりは、冷却ファンおよびラジエーターの搭載箇所を解説しよう。どんなスタイルのPCケースでも、基幹構成パーツの居住性と同じく重要なファクターがエアフローレイアウトだ。PCケースの善し悪しを左右する事はもとより、購入の決め手にもなるポイントだけに、ここはじっくりと確認していこう。
冷却ファンレイアウト(1):フロントファン
- 冷却ファン:120/140mm x3基
(Jupiter AJ140 x3基標準装備※組み立て済みケース版のみ)
- ラジエーター:120/140/240/280/360/420mmサイズ
長丸孔のパンチングメタル加工が施されたフロントパネル。大判ダストフィルターの裏側には組み立て済みケース版のみの装備として、140mm ARGBファン「Jupiter AJ140」が3基搭載されている。フレッシュな外気を筐体内部へ一気に取り込もうという考えだ。140mmファンを上中下の3段に設置することでDUBILI内部のほぼ全てのエリアをカバー。直線的なエアフローは、風が通るラインに設置されるコンポーネントを冷却する重要な手段だ。

さらに120mmファンへの換装にも対応するネジ穴を設けることで、搭載できるラジエーターのサイズも120mmから420mmまで幅広くサポートしているのが特徴だ。
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ネジ穴はスリットタイプを採用。冷却ファンまたはラジエーターの固定位置が微調整できる
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