
マザーボードへの取り付け手順を確認したところで、ここからは「MASTERAIR MA824 Stealth」の冷却性能をチェックしていこう。テスト用CPUは第14世代Intel CoreプロセッサのCore i7-14700KとCore i9-14900K、マザーボードにはIntel Z790チップセットを採用する
ASRock「Z790 NOVA WiFi」を用意した。 ストレステストは「OCCT 12.1.11:CPU:データセット大」と「CINEBENCH 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用し、冷却ファンのコネクタは付属の「冷却ファン用二股電源ケーブル」ではなく、今回は敢えてそれぞれをマザーボードの4pin PWMファンコネクタに接続している。なおCPU温度はCPU Packageの数値を、騒音値はデータログ機能を備えた騒音計アズワン「TM-103」をCPUクーラーから30cmの距離に設置して計測を行った。
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| テスト用のCPUにはCore i7-14700K(左)とCore i9-14900K(右)を使用。いずれもProcessor Base Powerは125W、Maximum Turbo Powerは253Wに設定されている | |
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| Long Duration Power Limit(PL1)とShort Duration Power Limit(PL2)はいずれもUEFIから手動で設定を行った |

まずはCore i7-14700KのPL1/PL2をいずれもProcessor Base Powerの125Wに設定した場合の結果から確認をしていこう。

「OCCT 12.1.11」「CINEBENCH 2024」ともPackage Powerは125Wでほぼフラットなグラフ。動作クロックはPコアが4.6~4.7GHz、Eコアが3.7~3.9GHz、CPU温度は
60℃前後で推移する。最高温度も
71℃までしか上がらず、PL1/PL2=125Wの設定では冷却性能にはまだ十分に余力が残されている。

アイドル時のファン回転数は、120mmファン(ファン回転数1)が
800rpm前後、135mmファン(ファン回転数2)が
600rpm前後、ノイズレベルも
30dB未満に収まり、オープンフレームPCケースでもほとんどノイズは聞こえなかった。 そして高負荷時の結果を確認すると、いずれのテストでもファン回転数は120mmファンが
1,300rpm前後、135mmファンが
1,000rpm前後で、回転率は70%弱にとどまる。またノイズレベルも
35dBを超えることはなく、静音性も優秀だった。

PL1/PL2=125Wの設定では、CPU温度は60℃前後、ファン回転率も70%前後にとどまるなど、「MASTERAIR MA824 Stealth」にとってはまだ負荷が軽いようだ。そこで、PL1/PL2をMaximum Turbo Powerの253Wに設定した状態でもテストを実施していこう。

まず「OCCT 12.1.11」の結果を確認するとPackage Powerは225~250W、動作クロックはPコアが5.5GHz、Eコアが4.3GHzに上昇している。そしてCPU温度だが、途中何度かCPUが許容する最高温度100℃にタッチしているものの、全体的には
85℃前後で推移している。 またより負荷の高い「CINEBENCH 2024」では、CPU温度は
95℃前後まで上昇し、最高温度に達する回数もかなり増えている。ただし、Package Powerは終始設定値である253Wで安定しており、サーマルスロットリングは発生していないことが分かる。

ファンの回転数は120mmファンが
1,950rpm前後、135mmファンが
1,550rpm前後でいずれも公称最高値まで上昇している。ただし、ノイズレベルは
40dBA前後までしか上がらず、実際にテスト中の風切り音も360mmラジエーターを採用するハイエンドオールインワン型水冷ユニットに比べるとだいぶ控えめだった。
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| PL1/PL2=125W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
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| PL1/PL2=253W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
またPL1/PL2=125WとPL1/PL2=253Wの「CINEBENCH 2024」のスコアを確認すると、シングルコアテストは124ptsと120ptsで誤差の範囲だが、マルチコアテストは1,596pts→1,826ptsへと約15%も上昇している。せっかくハイエンド空冷クーラー「MASTERAIR MA824 Stealth」を使うのであれば、Power Limitの設定はPL1/PL2=253Wを選択したほうがいいだろう。