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NVIDIA「GeForce RTX 5090 Founders Edition」
製品情報(NVIDIA)
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コア数の増加やGDDR7の採用により性能が向上した「Blackwell」
GeForce RTXシリーズとしては第4世代になる「GeForce RTX 50」シリーズでは、「Ada Lovelace」に変わる新アーキテクチャ
「Blackwell」を採用している。製造プロセスはTSMCの
NVIDIAカスタム4nmプロセスから変更がないものの、CUDAコア数は最高18,432基→24,576基へ、トランジスタ数は763億→922億へと大幅に増加している。
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「Blackwell」の最上位コア「GB202」(フルバージョン)のブロックダイアグラム
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「GB202」では、16基のSMで構成されるGPCを12基内蔵している
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「Blackwell」ではSMの構成も改良され、整数演算のスループットは2倍に向上
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内部設計も刷新され、FP4データ形式をサポートする
第5世代Tensorコアや、レイトライアングル交差処理のスループットが2倍に向上した
第4世代RTコア、クロックあたりの整数演算スループットを2倍に向上したニューラルシェーディング向けのStreaming Multiprocessor(SM)などを採用する。
さらにビデオメモリにはメモリスピード最大30GbpsのGDDR7を採用し、メモリ帯域は最大1.8TB/sに達しているという。これらの改良により「Blackwell」では、「Ada Lovelace」と比較してAI性能は最大3倍、レイトレーシング性能は最大2倍、シェーダー性能は最大1.5倍に向上した。
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CES 2025の基調講演では、「Blackwell」と「Ada Lovelace」の性能差についても言及されていた
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また超解像技術であるNVIDIA DLSSも第4世代の
「DLSS 4」へとアップグレード。生成するフレームを最大3フレームまで拡張できる
「マルチフレーム生成」機能が追加され、より高フレームレートを実現できるようになった。また学習モデルが従来のCNNからTransformerに変更されたことで、フレーム生成時の画質も改善しているという。
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DLSS 3(左)までのフレーム生成機能では作成するフレームが1つだったのに対して、DLSS 4(右)では最大3つまで作成できるようになった
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超解像技術や「マルチフレーム生成」によって、DLSS 4では描画する量を16分の1まで削減可能。これにより大幅なパフォーマンスアップが可能になる
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学習モデルの変更によって、DLSS使用時の画質も向上している
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「Blackwell」世代のフラッグシップGPU「GeForce RTX 5090」
そんな「Blackwell」アーキテクチャを採用する、コンシューマ向けフラッグシップGPUが今回の主役である
「GeForce RTX 5090」だ。CUDAコア数は
21,760基で、先代のGeForce RTX 4090から約33%も増加している。ちなみにフルバージョンの「GB202」に比べると9割弱にとどまり、192基のSMの内22基が無効化されている計算。今後より上位のGeForce RTX 5090 Tiのようなモデルが登場する可能性も残されている。
主なスペックはテクスチャユニットが680基、RTコアが170基、Tensorコアが680基、ベースクロック2,017MHz、ブーストクロック2,407MHz、メモリスピード28Gbps、メモリバス幅512bitで、GDDR7 32GBのビデオメモリを搭載する。
先代のGeForce RTX 4090と比較するとコアクロックは若干低下しているが、メモリスピードやメモリバス幅は約33%、メモリ帯域幅に至っては約77%も向上しており、高解像度環境でのゲーム性能には期待ができる。ただし、その分TGPは450Wから575Wへと125W増加しており、これまで以上に電源ユニットやケース内の冷却には気を使う必要があるだろう。
またコンシューマ向けのグラフィックスカードでは初めてPCI Express 5.0(x16)に対応しているのも特徴だ。なお原稿執筆時点で発売解禁は2025年1月30日、想定売価は393,800円からになっている。