ベンチマークテスト:消費電力
ゲームのベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしておこう。アイドル時は起動直後10分間放置した際の最低値を、各ベンチマークについては4K解像度でテスト実行中の最高値を取得している。
高負荷時の消費電力は最高でも426.6Wで、「TUF-RTX5070TI-O16G-GAMING」が推奨している850Wクラスの電源ユニットを用意してやればマージンも問題ないだろう。また高負荷時には電力変換効率の高い状態で動かすことができる。ちなみにGeForce RTX 5070 Tiとの比較では、最も差の大きい「Steel Nomad」でも17.2Wしかなく、このクラスのグラフィックスカードを使用する環境であれば、それほど気にする必要はないだろう。
オリジナルトリプルファンクーラーの冷却性能をチェック
テストセッションのラストは「TUF-RTX5070TI-O16G-GAMING」に実装されているオリジナル3連ファンクーラーの冷却性能を確認していこう。「Dual BIOS」は「Performance Mode」と「Quiet Mode」の2種類を選択し、ストレステストには「Steel Nomad Stress Test」を使用した。
定格から150MHz以上クロックアップされているにも関わらず、「Performance Mode」のGPU温度は
最高64.4℃、メモリ温度は
最高64℃で、オリジナルトリプルファンクーラーの冷却性能は優秀だ。ファンの回転数も
1,600rpm前後、回転率は最高57%で、手動で限界を攻めるようなチューニングをする場合でも冷却性能が不足することはないだろう。
続いて「Quiet Mode」の結果を見るとファン回転数は
1,200rpm前後まで低下。それでもGPU温度は
最高70.3℃、メモリ温度は
最高70℃で、十分な冷却性能を発揮している。オリジナル3連ファンクーラーは「Performance Mode」でも十分静かだが、静音性をより追求したいなら「Quiet Mode」での運用を検討するのもありだろう。
優れた冷却性能と高品質設計に支えられた高クロック動作が魅力
グラフィックスカードのオーバークロックモデルには、定格からのクロックアップが微増にとどまり、正直実際のゲームではフレームレートがほとんど変わらないものもある。
しかし、今回検証したASUS「TUF-RTX5070TI-O16G-GAMING」では、定格から最大150MHz以上(約6%)クロックが上昇していることもあり、実際のゲームでも4K解像度を中心に確実に効果が見られた。特にFPSゲームやバトルロイヤルゲーム、アクションゲームなど動きが激しいゲームがメインのユーザーには無視できない要素になるだろう。
そして新設計の「Axial-Techファン」や「相変化GPUサーマルパッド」など、最新技術を取り入れた大型3連ファンクーラーは、発熱の多いハイエンドGPUや高速なGDDR7メモリの発熱をしっかり抑え込むことができる。オーバークロックによる高いパフォーマンスと優れた冷却性能を備えた「TUF-RTX5070TI-O16G-GAMING」は、多くのメーカーから登場するGeForce RTX 5070 Tiの中でも、ASUSならではの完成度の高さが実感できるだろう。
協力:ASUS JAPAN株式会社