リフロー炉を抜け実装作業を終えたPCBは、しっかり正確にはんだ付けされているか、指定のパーツが取り付けられているかなど機械と人の目によってダブルチェックされる。問題がなければ、次のSPD書込みセッションへと向かう。一方問題が見つかったPCBは、X線検査のセッションへ回されるが、この時点での不良率は1%以下だという。
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| PCBと睨めっこし、不良部分を見つけるという実に根気のいる作業。確認したところ8時間の3交代制。作業中も休憩時間はマメに入るとのこと |
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| ほんのりと暖かい出来たてほやほやのDDR5メモリ。もちろんこの時点ではまだ動作しない |
こちらが大型のX線検査機、いわゆるレントゲンのようなもの。扉を開けた内部は意外と広く、複数のPCBをまとめて撮影できる。0.95μmの解像度で欠陥を明確に確認できるため、目に見えないPCB内部も含めどんな小さな欠陥も見落とさないというワケだ。問題のあった箇所が分かれば、修正し改めて製造ラインでパーツを実装し直す。
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チェックを終えたPCBは専用カートに載せられ、SPD書込みのセッションへと運ばれていく。SPD書込みマシンにセットされると、7枚同時に書込み作業を実施。あらかじめ設定されたSPD情報が約10秒ほどで書き込まれていた。ちなみにSPDにはメーカー名やメモリ規格、容量、搭載チップ情報、電圧、動作クロック、CAS Latencyなどなど、あらゆる情報が書き込まれている。
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| 手動でセットしボタンを押すと書き込まれていく仕組み。ディスプレイで7枚のメモリへの書込み状況が確認できる |
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| 書込み時、一瞬派手に発光する | 取材時はDDR5-6000、CL38-46-46-76、電圧1.35Vの情報が書き込まれていた。オーバークロック仕様のメモリだ |
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| 作業担当者の足元を見ると静電気防止のアース対策が施されていた。湿度が厳重に管理されている工場内だが、さらに徹底されている |
ちなみに、このSPD書込みだが、人力による手作業から今後は完全に機械化されていく。というのも、担当者いわく「1週間前に導入されたばかり」と話していたAuto SPD Writerが新たに設置されており、手作業の何倍も速いスピードでSPD書込みが行われていた。生産効率が飛躍的に上がるのはもちろん、人間が基板に触る機会も減るため、さらなる不良率の低下に繋がるという。
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| スタックしたトレーから自動でPCBが流れてSPDを書き込んでいく「Auto SPD Writer」 |
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ここまで7枚のメモリが1枚のPCBとなって進んできたが、ここにきてようやく1枚ずつにカットされる。空気圧を使ったPCBカッターを使うのだが、こちらも人がセットしてカットする旧型の機械と、先ほどのAuto SPD Writerから流れてきてそのまま自動的にカットされる最新の機械が並んで設置されていた。
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| 画像左のAuto SPD Writerから流れてきたPCBがここでカットされる |
年季の入った旧型のPCBカッターはまもなく引退予定。近いうちに自動化されることが決まっているという。この時点でようやくメモリとして動作する状態になった。
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| 従来のPCBカッター。人がPCBを機械にセット。カットされて出てきたメモリを1枚1枚取り出していく |
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| カットされたメモリは、アキバのショップでもたまに見かけるブリスターパックに収納されていく。PCメーカーやBTOベンダーなどには、このスタイルで納品されることが多い |