待望の120mmファンも第2世代へ移行が完了
Noctuaは2024年9月30日、140mmファンの新製品「NF-A14x25 G2」シリーズを発表し、第2世代(Generation 2)へと進化を遂げた。それから約9か月後の2025年6月24日、ついに120mm汎用ファンの第2世代モデル
「NF-A12x25 G2」シリーズの出荷を開始。あらゆるNoctua製品の軸となる汎用ファンの世代移行を完了させた。
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2024年9月にリリースされた140mmファン「NF-A14x25 G2」に続き、120mmファン「NF-A12x25 G2」が登場。第2世代への移行を完了させた
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開発に時間を惜しまず、決して妥協しない姿勢で高い信頼を築いてきたNoctua。その製品を待ち望む人々は、世界中にいるだろう。今回取り上げるのは、そんな注目を一身に集める120mmファンの第2世代モデル「NF-A12x25 G2」シリーズだ。画像や資料を交えながら、その魅力を詳しく見ていこう。
第2世代「NF-A12x25 G2」シリーズラインナップ
はじめに製品ラインナップを把握しておこう。120mmファンの製品構成は先行の140mmファンと同様の3モデル。まずはスペック表を確認し、それぞれの特徴を確認していこう。
- NF-A12x25 G2 PWM 売価税込4,780円(2025年7月発売)(製品情報)
- NF-A12x25 G2 LS-PWM 売価税込4,780円(2025年7月発売)(製品情報)
- NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PP(2個セット) 税込8,980円(2025年7月発売)(製品情報)
「NF-A12x25 G2 PWM」「NF-A12x25 G2 LS-PWM」
シリーズの軸となる
「NF-A12x25 G2 PWM」は、回転数1,800rpmのPWM対応モデルだ。風量は107.3㎥/h、静圧3.14mmH2Oで、騒音値は22.5dBAとされる。
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「NF-A12x25 G2」シリーズ(2025年6月24日発表)
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またNoctua製品ではお馴染みの回転数減速ケーブル「Low-Noise Adaptor(L.N.A)」を使用すれば、回転数を1,500rpmに抑え、静音性を高める事が可能。なおL.N.A使用時の各数値はスペック表のカッコに示した通り。

次に回転数を落としたLow-Speedモデル
「NF-A12x25 G2 LS-PWM」は、定格1,100rpmで、風量は66.3㎥/h、静圧1.08mmH2Oで、騒音値は11.8dBAとされる。標準モデルに比べて騒音値がほぼ半減されるが、その分だけ風量も静圧も大きく下がる。
「NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PP」
そして2個セット
「NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PP」は、スペック表の数字から、単なる標準モデルNF-A12x25 G2 PWMの2個セットに思えるが、少々注釈が必要になっている。
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「NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PP」中央のラベルを見ると型番の末尾に「PPA」と「PPB」の異なる表記が確認できる
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これは先行の第2世代140mmファンの2個セット同様で、スペック表に詳細な表記はないものの、2基はそれぞれ型番および回転数に違いがある。中央のラベルを見ると
「NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PPA」は、1,750rpm、入力電力(最大)1.68W、入力電流(最大)0.14A、
「NF-A12x25 G2 PWM Sx2-PPB」は、1,850rpm、入力電力(最大)1.92W、入力電流(最大)0.16Aとされる。
このようにベースモデルからそれぞれ微調整=チューンが施されており、両者には回転差が意図的に付けられている。

これは同じ速度で回転すると音響の相互作用により、断続的な振動(intermittent vibrations)および周期的なハミング(periodic humming)が発生。これが不快な高周波現象の原因になるため、この現象を打ち消す目的から回転数の調整(Speed-offset for optimal acoustics)が行われているというワケだ。
後ほど紹介する付属品の中には、ラジエーター固定時に使用できるゴム製ガスケット「NA-AVG1」が2つ同梱されている。これを見ると、どうしても240mmサイズのラジエーター向けという印象が強いが、例えばツインタワー型空冷クーラーのデュアルファンに換装した場合でも、不快な高周波音を抑える効果が期待できる。2個セットは単に"2個入りのお買い得パック”ではない事がお分かり頂けるだろう。