ひさびさに開催されたSilverStoneの国内リアルイベント
SilverStoneと言えば、自作PCパーツ業界の老舗。これまで毎年のように秋葉原でイベントを行う積極的なメーカーのひとつだが、ここ数年は新型コロナウイルスの影響により開催見送りが余儀なくされ、今回は久し振りの国内リアルイベント。会場には待ちに待った熱心な自作派の多くが集結し、一進一退ではあるものの、かつての活気を取り戻しつつある週末となった。
イベントの注目は国内未発売の新作PCケースや最新のオールインワン型水冷ユニット。さらにASRock、ASUS、GIGABYTE、MSI、各マザーボードベンダーによるデモPCの動態展示も行われた。加えて特別協賛のソリダイムジャパンからは、オーバークロッカー清水 貴裕氏によるSSD
「P44 Pro」を使った最速チャレンジも実施された。
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USB 3.2 Gen 2x2対応NVMe M.2 SSDケース「MS12」を接続したGIGABYTE製ノートPC
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MSIはフラグシップノート「Titan GT77」にSilverStoneのイルミネーション搭載M.2 SSDケース「MS13」を接続し、高速性能をアピール
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180mmファン3基を搭載する煙突構造のPCケース「ALTA F2」
SilverStoneのPCケースはハイエンドクラス
「ALTA」、ミドルレンジ
「SETA」、そしてエントリークラス
「FARA」で構成されている。その中から注目は、ウルトラハイエンドモデルの位置付けとなる
「ALTA F2」だ。名機「RAVEN」シリーズを彷彿とさせる、マザーボード90°倒立レイアウトを採用し、ボトム部に180mmファンを3基搭載。天板に向けて排気する、いわゆる煙突構造のエアフローレイアウトにより、PCケースからシステム全体の冷却性能を向上させる設計がポイントになっている。
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発売予定は2023年第1四半期頃とされる「ALTA F2」。注目の価格は現時点未定ながら5万円台を目指す
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さらに2通りのグラフィックスカード搭載パターンもユニーク。通常のスタイルに加え、ケース背面に斜め11.3°の拡張スロットを用意。グラフィックスカードはサイドパネルに対し"前のめり”にマウントされる格好から、エアフローを最適化。「ボトムファンから発生するエアフローがケース内で最大限の冷却効果を発揮」し、検証では「オープンプレームタイプのPCケースよりも冷える」(いずれもSilverStone担当者)と言う。
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エアフローコンセプト。ボトム部に搭載する3基の180mmファンを有効利用するためグラフィックスカードの角度を試行錯誤した結果、11.3度の傾斜がベストだという
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倒立レイアウトによる独特なデザインのリアパネル。斜め11.3°に傾けた拡張スロットも確認できる
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そのほか、トップ480mm、フロント240mm、ボトム540mmまでのラジエターを搭載可能。ドライブベイは2.5/3.5インチシャドウベイ×4、3.5インチシャドウベイ×4、2.5インチシャドウベイ×4と拡張性は十分。内部も広いため、組み込み作業のし易さも特徴のひとつに挙げていた。
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メタル製トップパネルカバーを外すとあらわになる煙突構造。かなり大型PCケースである事を窺わせる
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