USB充電器のような可動式プラグと正方形筐体で実現
モジュラーコネクタをサイドに移動させるシフト配置は、電源ユニットの新しいトレンドになっていくのかもしれない。Lian Liブースでは、独自の機構を採用したシフト配置電源
「RS」シリーズを見ることができた。
モジュラーコネクタが裏配線スペース側を向くシフト配置は、組み込み時にケーブル配線が容易になるというメリットがある。
販売中の製品としてモジュラーコネクタを側面に搭載させた
CORSAIR「RM1200x Shift」シリーズ(配置の変更は不可)があるほか、今年のCOMPUTEXではシフト配置用カバーを組み合わせるSeasonic「Core Dual」という製品も登場した。
【関連記事】COMPUTEX:奥行き110mmの超ショート設計が可能にしたシフト配置の電源ユニット、Seasonic「Core Dual」(2025.05.26 11:30 更新)
いずれもシフト配置を可能にするコンセプトは異なっていて、Lian Liの「RS」シリーズの場合は、USB充電器のようなスイング式のACプラグによって実現されている。
プラグを回転させることで電源ユニットを組み込む向きが変わり、モジュラーコネクタが側面にくるという仕掛け。スイング式プラグに加えて、奥行きが横幅と同じ150mmという正方形の筐体デザインにより、シフト配置が可能になっている。
ちなみに「RS」シリーズのモジュラーコネクタは、配線しやすいようにATX 24pinコネクタのみ側面に分離されている。ところがシフト配置に変えるとACプラグと同じ面になってしまうため、シフト配置用のATX 24pinコネクタも装備。結果的に2つのATX 24pinを備えることになった。
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使用しないATX 24pinコネクタを塞ぐためのパネルも付属する
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また、着脱式のUSB 2.0ハブポートを備える点もトピック。ハブポートは電源本体に固定可能なほか、PCケースの裏配線スペースなどに貼り付けておくこともできる。
製品としては80PLUS GOLD認証を取得した電源ユニットで、2025年第3四半期の発売を予定。USBハブポート付きの1000W(159.99ドル)と1200W(179.99ドル)、USBハブポートなしの1000W(154.99ドル)をラインナップしている。
80PLUS BRONZE認証を取得したエントリー向けの電源ユニット
「RB」シリーズもまた、ユニークな特徴を備えた製品。直結式のケーブルをサイドにまとめておける面ファスナーを標準装備しているという、ありそうでなかったタイプの電源ユニットだ。
ケーブルは柔軟性のあるスリーブ調のため、取り回しも楽ちん。上記同様に2025年第3四半期の発売が予定されており、ラインナップは550W(49.99ドル)/650W(59.99ドル)/750W(69.99ドル)の3モデルだ。