昨年12月のPC駆け込み需要を受けて、年明けの秋葉原各ショップではパーツの在庫が激減。特にグラフィックスカードやストレージの在庫がスカスカの状態となっている。さらに今後は、大幅な値上がりが予定されており、少ない在庫と価格上昇というダブルパンチの様相を呈している。ユーザーにとっては厳しい状況が続きそうだ。
(2025.12.21 更新)
「1月3日(土)の段階でほぼ無くなった」(複数ショップ関係者)というのが、ハイエンドモデルを中心としたグラフィックスカード。特に顕著なのが、GeForce RTX 5070以上のハイエンドモデルだ。8日(木)の取材時に在庫が確認できたのはひと握りで、ほぼすべてのショップで完売。9日(金)取材時には若干の再入荷が確認できたが、「まったく足りない」という。
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店舗の陳列棚は文字通りスカスカの状態で、他のパーツを並べなおしたり、下位モデルのグラフィックスカードで埋めたりと、店舗では一様に苦労している。デジタルサイネージによる価格表もGeForce RTX 4060 Tiや5060/5060 Tiといったエントリー向けの製品のみが表示され、こちらも大きな余白が確認できた。
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ショップによると「買い替えを検討する多くのお客さんが、よりパフォーマンス向上が実感できるGeForce RTX 5070以上のグラフィックスカードを求めるため、年末年始で一気に購入されていった」という。なお、Radeon RX 9070/9070 XTの在庫はある程度確認できるが「GeForceのハイエンドが在庫切れしたことで、こちらも近いうちに売れていくだろう」と話す店員は多い。 また、某ショップバイヤーは「数は少ないが入荷は定期的にある。ただしBTOなど組み込み向けが優先されるため、店頭の単体販売分を確保するのに苦労している」と話す。
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気になるのが、今後の再入荷や値上げについて。ある大手代理店関係者によると「年末の駆け込み需要を受けて、多くのショップさんから大量の発注を頂きました。とにかく在庫は出すという方向で、普段はあまり注文が来ないIntel Ark搭載グラフィクスカードまで全て出荷。グラフィクスカードの在庫はほぼ無くなった状態で、今のところ新たに出荷するものがありません」。
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また、他の代理店関係者は「メーカーから入荷予定の製品は軒並み値上がりしています。特にビデオメモリ16GBクラスの製品は数万円の値上がり。もっとも、製品自体が入荷してこないという事も十分考えられます。今なら、GeForce RTX 5070以上の製品ならメーカーを問わず売れます」と、状況は一足早く高騰したメモリに近いものとなっている。
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グラフィックスカードを扱う某メーカーは「旧正月前のタイミングで、ある程度まとまった数の入荷がある予定です。ただし価格は、さらに上げざるを得ない状況。日本以外の国でも軒並み値上がりしており、本社の方針で値上げは避けられません。人気で品薄の製品は北米やヨーロッパがメインで出荷されていくため、日本向けの在庫をどれだけ確保できるかが勝負です」とのこと。
もうひとつ、本格的な値上がりを控えているのがストレージだ。昨年よりジワジワと価格が上昇していたが、年末になって一気に加速。HDDはPC駆け込み需要を受けて売り切れが続出。各ショップの価格表もかなり寂しいものとなっている(
2026年1月8日のHDD価格)。
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“Crucialショック”の影響が未だに続くSSDの在庫は今のところ深刻というほどでもないが、それも今週末の3連休が最後という見方が強い。というのも、複数の情報によると人気のSandisk(Western Digital)やSAMSUNGのSSDが、連休明けの出荷分から大幅に値上がりするという。特にPCI Express 4.0(x4)接続NVMe M.2 SSDは上げ幅が大きいようで「おおよそ現在の売価から約1.5倍前後の値上げになる可能性がある」とのこと。
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なお、PCI Express 5.0(x4)対応製品も値上がりするが、上昇幅はPCI Express 4.0(x4)対応モデル程ではないため「価格差がなくなり、PCI Express 5.0(x4)対応モデルが売れるかもしれない」と話すショップ関係者もいた。いずれにせよ、人気ブランドの本格値上げは間近に迫っており、SSDの購入を予定している人は連休中が勝負となる。
(2025.12.05 更新)