それなりに覚悟が必要な大型PCケース「iCUE 7000X RGB」
エルミタでは久しぶりに検証を行うCORSAIRのPCケース。最後が2019年5月にお届けした
「Crystal Series 680X RGB」だから、約2年半ぶりという計算だ。これまで複数新製品がリリースされているが、どうにもタイミングが合わず、日程表のバックオーダーに入る事がなかった。
さておき、今回の主役
「iCUE 7000X RGB」は、2021年6月に
グローバルリリース、さらに同7月22日より国内市場での販売がスタートしている。そのスタイルはフルタワーで、製品名からCORSAIR独自の統合ソフトウェア「iCUE」に対応する、「RGB」イルミネーションが盛り込まれている事が想像できる。
カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。メーカー提供の宣材画像(完成組み込み例)を眺めると、フロントと左サイド、さらにトップパネルに強化ガラスを採用し、広い内部容積を存分に生かした本格水冷に向くベース筐体といったところ。鮮やかなRGBイルミネーションを使いながらも落ちついた雰囲気のブラックと、思わず同一色のパーツで一式を組みたくなるホワイトは、同一筐体でありながら、それぞれ異なる個性が上手に表現できている。
さらに「iCUE 7000X」には兄弟モデルとして
「7000D AIRFLOW」が存在し、フロントパネルを強化ガラスから全面通気孔仕様に変更。高エアフローをアピールしたモデルが同じく7月22日より販売されている。大型PCケースが2バリエーション2色、全4機種が一斉に発売される事は珍しく、CORSAIRの自信の表れと言えよう。
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「7000D AIRFLOW」シリーズもブラックとホワイトの2色展開。市場想定売価は税込各29,980円で、エアフロー重視のシステムを構築する際には、こちらをチョイスしよう
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スペック表に見るCORSAIR「iCUE 7000X RGB」
実機に触れる前に、スペック表から「iCUE 7000X RGB」のプロフィールを見ていこう。対応フォームファクタは制限付きながらE-ATX(305mm×277mm)を筆頭に、ATX、Micro-ATX、Mini-ITXをそれぞれサポート。最も利用されるであろうATX規格のマザーボードは、フルタワーの大型筐体だけに余裕を持って搭載できるはず。また外形寸法は幅248mm、奥行き550mm、高さ600mmで、重量は約19.8kgにもおよぶ。これにハイエンド志向の構成パーツをギッシリ詰め込んだ場合、どれほどの重量になるのだろう。腰痛持ちの筆者には、なかなか手強いPCケースだ。

なお本稿ではブラックモデルの「iCUE 7000X RGB Tempered Glass Black」(型番:CC-9011226-WW)をチョイス。パッケージサイズは幅360mm、奥行き692mm、高さ653mmで、付属品や梱包材を含めた総重量は約21.8kgにおよぶ。さすがにこの数値では、店頭からのお持ち帰りはお勧めできない。ここは運送業者の手に委ねよう。