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Intel「Core i7-12700K」 実勢売価税込53,000円前後(2021年11月4日22時発売)
製品情報(Intel)
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8基の「Pコア」と4基の「Eコア」を内蔵した「Core i7-12700K」
今回の主役である
「Core i7-12700K」は、開発コードネーム
Alder Lake-Sこと「第12世代Intel Coreプロセッサ」に属するハイエンドモデルだ。ゲーミングPC用として人気の高いCore i7シリーズの最新作で、従来通りの高クロック設計を継承している。また価格も発売当初から約5,000円値下がりし、これからゲーミングPCを組むなら魅力的な選択肢になるだろう。
「第12世代Intel Coreプロセッサ」では、並列度の高いワークロードやバックグラウンドタスクを得意とする「mont系」の最新コア
「Gracemont」で構成される「Efficient-core」(以降:Eコア)と、シングルスレッドや並列度の低いタスクを得意とする高性能な「Cove系」最新コア
「Golden Cove」で構成される「Performance-core」(以降:Pコア)の異なる2種類のコアを1パッケージに統合した
「ハイブリッド・アーキテクチャ」を採用する。
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「第12世代Intel Coreプロセッサ」では、x86系のCPUでは初めて2つの異なるコアを1チップに統合した「ハイブリッド・アーキテクチャ」を採用する
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またWindows 11と連携してスレッドごとのランタイム命令を常時監視し、最適なコアに割り振る
「Intel Thread Director」を搭載。これにより消費電力を抑えつつ、CPUのパフォーマンスを大きく引き上げることに成功したワケだ。
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それぞれのコアに最適な処理を割り当てる「Intel Thread Director」を搭載
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「第12世代Intel Coreプロセッサ」の「Pコア」は先代から10%以上もIPCが向上。さらに「Eコア」も第10世代と同等のIPCを実現している
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続いてCore i7-12700Kのスペックを確認すると、フラッグシップモデルCore i9-12900Kから「Eコア」こそ
4コアに半減しているものの、「Pコア」は同等の
8コア(16スレッド)を搭載。また最高クロックも「Pコア」が5.00GHz(Core i9-12900Kは最高5.20GHz)、Eコアが3.80GHz(同3.90GHz)とされ、その差はごくわずか。特にシングルスレッド性能が重要なオフィス系のアプリケーションや、ゲーム性能には大いに期待ができる。また実コア数で同等のRyzen 9 5900Xより、1万円以上も安価でコスト面でも優れているのが特徴だ。
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「第12世代Intel Coreプロセッサ」では、CPUソケットが縦長のLGA1700に刷新。CPUのサイズは縦45.0mm、横37.5mmの長方形へと変更された
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その他、キャッシュはL2キャッシュが12MB、スマートキャッシュが25MB、メモリはデュアルチャネルのDDR5-4800/DDR4-3200、PCI-Expressレーンは合計20レーンで、グラフィックスカード用の16レーン分は従来の2倍の帯域幅を誇る
PCI-Express5.0に対応する。
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CPUクーラーが付属しないため、実測で長さ103mm、奥行き117mm、高さ46mmのコンパクトなパッケージ。裏面にはCPUを確認できる小窓が設けられている
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また電力設計についてはベースクロック時の
Processor Base Powerは
125WでCore i9-12900Kと同等。しかし、従来のPL2に相当するブースト動作時の
Maximum Turbo Powerは
190Wへと51Wも低下しており、マザーボードの電源回路や冷却システムへのハードルはグッと下がっている。