冷却ファンレイアウト:ボトムファン
Terraの内部構造を決める上で、恐らく最も難しかったのは冷却ファン搭載スペースではないか。マニュアルによると、フロントパネル真裏のボトム面に120mmファンが1基増設できると記載されている。

底面からテーパーネジを使い、120mmファンを固定してみたところ、搭載自体はどうにかできた。しかし後に分かる事だが、ここの上空は電源ユニットの占有スペースで、当然ケーブルが下向きに伸びてくる箇所だ。スペースがタイトなところで、冷却ファンのブレードが何も干渉せずに回転を続ける事はかなり難しい。

ちなみに120mmファンは、マザーボードプレートのカットされた部分にフレームを滑り込ませる格好。ここが意外にタイトで、もしどうしても増設したいなら15mm厚のスリムファンが無難。また電源ユニットとの距離を思えば、吸排気の方向も迷うところで、そもそも何の役割を果たしてくれるのか、なかなか正解が分からなかった。ちなみにこの箇所へのラジエーター搭載はできない。
「Terra」にラジエーターは搭載できるのか
唯一の冷却ファン搭載スペースがあの様子だと、当然ラジエーターは搭載できるのかという疑問が湧く。

マニュアルを確認すると、電源ユニット搭載スペースの真裏にあたる部分(左側面エリア前方)に120mmサイズラジエーターが搭載できる旨が記載されていた。ただし条件付きで、120mmサイズラジエーターを設置した場合、隣接するグラフィックスカードは長さ200mmまでに制限される。
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マニュアルによると、120mmサイズラジエーターは搭載可能。ただし左手に隣接するグラフィックスカードは、長さ200mm以下である必要がある
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ちなみに一般的なラジエーター厚は27mm、冷却ファンは25mmなので、必要なスペースは厚さ52mm以上。サイドパネルとの空間も多少確保するとして、ポジション「4」(64mm)は確保したい。その場合、CPUクーラーの有効スペースは62mmとなるため、ウォーターブロックのサイズにも注意したい。
ドライブベイレイアウト(1):フロントパネル裏面
次にストレージ収納力をチェックしたい。限られた容量の内部から割り当てられたのは、フロントパネル真裏。ここには出荷時より2本のFractalロゴ入り面ファスナーが装備されており、直接2.5インチSSD(1台)を括り付けてしまおうという考えだ。
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出荷時の状態。誰もがケーブルマネジメントをアシストする結束用と考えるはず
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なかなかの荒技だが、SSDに電気的に振動が発生する部品がなく、衝撃による故障リスクが低いといったメリットを生かしてのアイデア。2.5インチSSDの前後に面ファスナーを装着すると、ややフロート状態でふんわりと固定できる印象だった。
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2.5インチSSDのコネクタは右サイドパネル側に向けて固定する事が推奨されている
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