ファン回転数は、アイドル時が800rpm前後、騒音値も30dBA前後でオープンフレームケースのテストでも風切り音は全く気にならなかった。また高負荷時の結果を確認すると、「OCCT 12.1.10」「CINEBENCH 2024」ともファン回転数は1,300rpm前後、騒音値は36dBA台で安定して推移する。アイドル時に比べると風切り音は確実に大きくなっているが、耳障りに感じることはなかった。
PL1/PL2=125Wの設定では、静音状態を維持しながら完全に発熱を抑えることができた「DE360 BLACK」。続いてPL1/PL2ともMaximum Turbo Powerの253Wに設定した状態でテストを実施していこう。
「OCCT 12.1.10」のPackage Powerは200~220W、動作クロックはPコアが5.5GHz、Eコアは4.3GHzまで上昇しているが、CPU温度は概ね70℃前後で推移する。そしてPackage Powerが253Wで安定している「CINEBENCH 2024」でもCPU温度は85~90℃で、CPUが許容する最高温度100℃までは余力が残されている。
ファン回転数はいずれも公称最大値となる1,800rpmで安定したグラフ。ノイズレベルも46dBA前後まで上昇し、聞こえてくる風切り音もPL1/PL2=125Wに比べるとだいぶ大きくなっている。ただし、これはハイエンドの空冷クーラーやオールインワン型水冷ユニットではどれも同じ。Package Powerが200Wを超えるような設定でCPUを動作させる場合、静音性については割り切る必要があるだろう。
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| PL1/PL2=125W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
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| PL1/PL2=253W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
続いて、Power Limitが実質無制限となるPL1/PL2=4,096Wに設定した場合の冷却性能をチェックしていこう。
「OCCT 12.1.10」では、Package Powerが220~250Wに増加しているため、CPU温度も80℃前後へと約10℃上昇した。さらに「CINEBENCH 2024」ではPackage Powerは275W前後に達し、途中何度か100℃にタッチするシーンはあるものの、平均値は94℃前後で、いまだ冷却性能が不足することはないようだ。
ファン回転数は「OCCT 12.1.10」「CINEBENCH 2024」ともPL1/PL2=253Wと同じ1,800rpm前後まで上昇し、騒音値は46dBA前後で推移する。
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| PL1/PL2=253W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
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| PL1/PL2=4,096W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |