PL1=65W/PL2=219W設定時のファン回転数と騒音値をチェック

ファン回転数もテスト開始直後は公称最高値の2,500rpm前後まで上昇するが、PL1の動作に移行すると
1,700rpm前後、ノイズレベルは
30dBA前半で推移し、バラック状態でのテストにも関わらず風切り音は全く気にならなかった。なおテスト中に突発的にノイズが上がっているのは、部屋の外のわずかなノイズを拾っているためだ。
PL1/PL2=219W設定時の冷却性能をチェック
PL1=65W/PL2=219Wの設定では、静音性を維持したままCPUの温度を50℃前半に維持することができた。続いてPL1/PL2=219Wに設定して、冷却性能の限界を探っていくことにしよう。

いずれのテストでも
CPU温度は100℃に張り付いた状態。またPackage Powerを確認すると「OCCT 12.1.15」が
210W前後、より負荷の高い「CINEBENCH 2024」では
200W前後まで低下し、さすがに全高65mmのロープロファイルCPUクーラーで、Core i7-14700をMaximum Turbo Power(219W)の最大状態で動作させるのは難しいようだ。とは言え、動作クロックはPコアが約4.6GHz前後、Eコアは3.9GHz前後でPL1=65W/PL2=219Wから大幅に向上している。
PL1/PL2=219W設定時のファン回転数と騒音値をチェック

ファン回転数はいずれも公称最大値となる
2,500rpm前後で安定したグラフ。それでもノイズレベルは
40dBA前後までしか上がらず、PL1=65W/PL2=219Wの設定から明らかに風切り音は大きくなっているが、耳障りに感じるほどではなかった。
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「NH-L9x65 chromax.black」の「CINEBENCH 2024」の結果
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リテールクーラーの「CINEBENCH 2024」の結果
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またCore i7-14700に付属するリテールクーラーと「NH-L9x65 chromax.black」の「CINEBENCH 2024:マルチコアテスト」のスコアを確認すると、リテールクーラーではサーマルスロットリングによってPackage Powerが130W前後で頭打ちになるため、スコアも1,438ptsに留まる。一方で、「NH-L9x65 chromax.black」ではPackage Powerは200W前後を維持できるためスコアも約13%高い1,622ptsをマークした。Core i7-14700のマルチスレッド性能を追求するのであればリテールクーラーでは力不足は否めず、換装は必須になるだろう。