冷却ファン&ラジエーターレイアウト
ここから見て行くのは、C3のエアフローレイアウトだ。270° FULL-VIEWに必須な強化ガラスの採用は、事実上エアフローを一部犠牲にしている面がある。素材の特性上、通気孔および冷却ファンの増設ができず、この影響をモロに受けるフロントパネル(前面)からは、フレッシュな外気を取り込む事ができない。ある意味筐体内冷却の軸が狂うピラーレスデザインPCケースは、各社冷却面での工夫が課題になっているようだ。
そこでC3ではどのような解決策を施しているのだろうか。冷却ファン搭載スペースおよびラジエーター搭載スペースの全てをチェックしていこう。
冷却ファンレイアウト(1):右サイドファン
- 冷却ファン:120mm x3基(120mm ARGB Reverseファンx3基標準)
- ラジエーター:120/240mmサイズ
多くのピラーレスデザインPCケースが"フロントパネルの代替え地”として採用しているのが、右サイドファンだ。ここには出荷時より120mmファン3基が標準で装備されている。LED搭載のARGBファンは、外気を取り込む重要な役割を担い、通常とエアフロー方向が逆になる
「Reverseファン」を採用。イルミネーションでユーザーを楽しませつつ、冷却面で最も重要なポジションを担っている。

なおラジエーターは120mmおよび240mmサイズに対応。360mmサイズはリストから除外されている事を覚えておこう。
冷却ファンレイアウト(2):トップファン
- 冷却ファン:120mm x3基または140mm x2基
- ラジエーター:120/140/240/280/360mmサイズ
長尺ラジエーターを搭載するなら、トップパネルで決まりだ。オプションながら、ハニカム状の天板と120/140mm用のスリット穴を備え、120mmなら最大3基、140mmなら最大2基が搭載可能。ラジエーターは120/140/240/280/360mmサイズがマウントできる。
冷却ファンレイアウト(3):リアファン
- 冷却ファン:120mm x1基(120mm ARGBファンx1基標準)
- ラジエーター:120mmサイズ
リア排気には120mmファン1基が標準で装備されている。こちらは右サイド同様、ホワイト色のブレードながらARGB LEDは搭載されていない。CPUソケットおよびマザーボードの電源周りといった熱源の熱を常時排出する役割は、システムの安定動作には欠かせない存在になる。なおラジエーターは120mmサイズのみ対応で、ネジ穴はスリットタイプにより固定位置の微調整ができる。
冷却ファンレイアウト(4):ボトムファン
- 冷却ファン:120mm x1基(リムーバブルHDDケージ取り外し時)
斜めの傾斜が特徴のボトムカバー。サイドファンの120mmサイズに合わせて設けられた底面スペースには、120mmファンが1基増設可能。底面からフレッシュな外気を取り込む事ができる。なお出荷時、このスペースにはシャドウベイユニットがネジ留めされている。Antecではシャドウベイ有効時を
「Multi Hard Drive Mode」、これを外して冷却ファンを増設する場合は
「High Airflow Mode」と名付け、2つのスタイルを任意選択できるようにしている。ストレージ収納力と冷却ファンのトレードオフだが、ここはユーザーの選択次第だ。
標準装備の「ARGB & PWM Fan Controller」
マザーボードトレイ背面には
「ARGB & PWM Fan Controller」が標準で装備されている。ARGB LED搭載ならなおさら、冷却ファンの搭載数(または搭載可能数)が多いほど、ケーブル/コネクタが増え、PCケース内部は煩雑な状況に陥りやすい。さらにマザーボード上の冷却ファンコネクタ数も、場合によっては数が足りなくなる。高冷却志向のPCケースであればARGB & PWM Fan Controllerのようなハブは必須だろう。
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幅約30mm、高さ約90mmの基板にコネクタを複数装備。画像では全てのケーブルが外された状態だが、出荷時は標準搭載ファン全てがここに接続されている
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縦長の基板はマザーボードトレイ背面にネジ留めされており、出荷時は上部に「Reset LEDスイッチコネクタ」が接続済み。下部には右手にSATA電源コネクタケーブル、左手にはARGBコネクタケーブルおよびPWNファンコネクタケーブルが接続され、これらをマザーボードのコネクタに接続する。
なお基板右手は3pin ARGBコネクタが6口、左手には4pin PWMファンコネクタが6口装備されている。