「Ryzen 7 9800X3D」フルロード時の冷却性能と騒音性能をチェック
「C500 PANORAMIC STEALTH ICE」に標準搭載されている3ピン制御のケースファンは、750rpm台で常時回転とした。「AORUS WATERFORCE X II 360 ICE」はラジエーターファンを「Quiet」、ポンプを「Balanced」に設定。ストレステストにはCPUがフルロードされるCGレンダリング系ベンチマーク「Cinebench 2024」を使用。10分間連続実行した際のCPU温度などを「HWiNFO64 PRO」でモニタリングしている。
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「AORUS WATERFORCE X II 360 ICE」は静音指向で設定
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冷却性能は文句なし。最大でも86.5℃に抑え込めており、10分間の平均も84.5℃と16スレッドがフルロードされている状態としてはまったく問題ない温度だ。
ラジエーターファンとポンプの回転数をモニタリングすると、それぞれ最大1,600rpm台と3,200rpm台で推移している。ラジエーターファンは2,400rpm±10%の最大回転数までかなり余裕を残しながら、Ryzen 7 9800X3Dを十二分に冷やせているのが分かる。この結果は、スコアにも出ており、「Cinebench 2024」のスコアはRyzen 7 9800X3Dの性能をしっかり引き出している。
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Multi、Single Coreともに文句のないスコアとなっている
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テスト実行中の各コアは、5GHz台超えで安定して動作していた
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続いてPCの動作音を、PCから30cmの位置で確認する。結果は、アイドル時33.7dBA、「Cinebench 2024」実行時36.4dBAと静音性も文句なし。4基のPCケースファンが、低速な750rpm台での動作となっているのも要因だが、最大でも1,600rpm台に回転数に抑えつつ、しっかり冷やせているラジエーターファンの動作が大きな要因だ。
組んで分かった進化するGIGABYTE「AORUS STEALTH ICE」シリーズの魅力
自作PCならではの“魅せるPC”が登場してから、すでに長い年月が経った。アクリル窓から強化ガラスへ、そしてピラーレスデザインのケースへと進化し、その完成形とも言えるスタイルが確立されている。
こうした流れに呼応するように、ハードウェアもまた魅せる方向へ進化してきた。アドレサブルRGBによるイルミネーション、ホワイト基板という新たな選択肢 、そして最新のトレンドとして背面コネクタ仕様のマザーボードやグラフィックカードが登場している。その代表例が、GIGABYTE「AORUS STEALTH ICE」シリーズだ。
今回取り上げたのは、第2世代へ進化したAORUS STEALTH ICE。実際に組み込むことで、単なる“映える”を超えた完成度を改めて実感できた。もちろん、コストパフォーマンスだけを基準にすれば未だにハードルは高い。特にグラフィックカードが「AORUS GeForce RTX 5090 STEALTH ICE 32GB」のみという選択肢は思い切りが必要だ。しかし性能は文句なく、ホワイト系パーツで統一した仕上がりの満足度は十分に得られる。
GIGABYTEは互換ケースリストを公開しており、それに従えばピラーレスケースに限らず、従来型の強化ガラスパネルケースでも“魅せるPC”を構築できる。爆発的ヒットとは言えないが、確実に進化を重ねる「究極の魅せるPC」の世界。その軸となる「AORUS STEALTH ICE」シリーズで、自分だけの“魅せたくなるPC”を組み上げてみてはいかがだろうか。
提供:日本ギガバイト株式会社