10GB/sを超えるPCI Express 5.0(x4) SSDを使用可能
AMD B650チップセットでは、あくまでオプション扱いになるPCI Express 5.0(x4)接続のM.2スロットだが、「TUF GAMING B650-PLUS WIFI」ではCPUに最短で接続できる上段「M.2_1」スロットがPCI Express 5.0(x4)をサポートする。そこで今回は
CFD「PG5NFZ」を使い、その実力を発揮することができるのかチェックしてみることにした。
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「CrystalDiskInfo 8.17.14」の結果。対応転送モードは「PCIe 5.0 x4」で認識されている
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SSDを搭載した場合でもグラフィックスカード用のPCI Express 5.0(x16)スロットに影響はなし
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「CrystalDiskMark 8.0.4:1GiB:MB/s」
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「CrystalDiskMark 8.0.4:1GiB:IOPS」
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シーケンシャルアクセスは読込、書込とも10,000MB/sを超えるパフォーマンスを発揮。またランダムアクセスについても読込、書込とも1,000,000 IOPSを大きく上回り、動画や画像の編集作業などデータサイズの大きいファイルから、OSの起動のようなサイズの小さいファイルのアクセスまで、データに関係なく高速な転送速度が期待できる。今のところPCI Express 5.0(x4) SSDはラインナップが少なく、入手性も良くないため、即導入するのは難しいかもしれないが、アップグレードパスが用意されているのは大きなメリットだ。
ハイエンドCPUとの組み合わせでも余裕のある電源回路
テストセッションのラストは「TUF GAMING B650-PLUS WIFI」の電源回路の実力を確認するため、「CINEBENCH R23:30 minutes(Test Stablity)」の負荷テストを試してみることにした。
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アイドル時のサーモグラフィ結果
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高負荷時のサーモグラフィ結果
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Package Powerはテスト開始直後は200W、その後もほぼ変わらず195Wで安定したグラフ。動作クロックも5,100~5,200MHzで推移し、ブースト状態を常に維持することができている。またCPU周りにエアフローのないオールインワン型水冷ユニットを使用した場合でも、サーモグラフィ温度は最高で66.6℃で頭打ちになり、冷却性能が不足することもないようだ。
価格がこなれ、お買い得感が増したB650ゲーミングマザーボード
発売から約3ヶ月がたち価格もこなれ、税込3万円台前半で購入できるようになった「TUF GAMING B650-PLUS WIFI」。ASUSのSocket AM5対応ゲーミングマザーボードでは、最安クラスに位置づけられる製品ながら「TUF Gaming」シリーズらしい堅牢な電源回路により、ハイエンドCPUとの組み合わせでもその性能を存分に引き出すことができた。
さらに10GB/sを超える高速ストレージを実現するPCI Express 5.0(x4)接続のM.2スロットや、オーバークロック対応のDDR5メモリスロット、帯域幅20GbpsのUSB 3.2 Gen 2x2 Type-Cポートなど、高速なインターフェイスも充実している。
そして上位チップセットAMD X670E/X670との最大の違いでもあるPCI Express 5.0(x16)スロットも、対応グラフィックスカードが存在しない現状では大きなデメリットにはならないはずだ。
年末年始にかけて価格がグッと下がったRyzen 7000シリーズとの組み合わせはもちろん、登場が間近に迫っている大容量キャッシュを搭載するRyzen 7000X3Dに合わせてゲーミングPCのリニューアルを検討している人にとっても、「TUF GAMING B650-PLUS WIFI」は要注目の1枚になるだろう。
協力:ASUS JAPAN株式会社