Fractal Design「North XL」内部構造チェック
外装周りに続き、North XLの内部構造を細かくチェックしてみよう。検証にあたり、一旦両サイドパネルおよびフロント、トップパネルを外しておく。最終セッションの組み込み作業まで、傷が付かないよう丁寧に扱い、空きパッケージの中などに保管しておこう。
E-ATX規格までサポートするマザーボードトレイ
North XLの対応マザーボード規格は、最大幅330mmまでのE-ATX、ATX、MicroATX、Mini-ITX、さらにSSI-CEB、SSI-EEBまで幅広くサポートされている。左サイドパネルを外してトレイ部を確認すると、ATX規格に合わせた合計9本のスタンドオフが装着済み。うち中央の1本は先端がピン形状で、マザーボード固定時の位置決めでその役割を果たしている。なおE-ATX規格等のマザーボードを固定する場合は、最も右側(前方寄り)縦列に3箇所のネジ穴(白丸)があり、付属のスタンドオフを増設する事になる。
ボトムカバー(シュラウド)
多くのPCケース同様、North XLにもボトムカバー(シュラウド)が装備されている。L字型のプレートをリベット留めした囲いは、天板がスリットタイプの通気孔で、内部には前方にドライブベイ搭載エリア、後方に電源ユニット搭載エリアが設けられている。なおボトムカバー内部高は実測で約95mm。大型PCケースとしては平均的な数値だった。
|
|
L字型ボトムカバーの角部は2つの折り曲げ加工が施され、Fractalのロゴがアクセントになっている
|
|
|
天板の大部分はスリットタイプの通気孔で、前方はラジエーター増設を想定し広くカットされている
|
冷却ファンレイアウト(1):フロントファン
- 冷却ファン:120/140mm x3基(Aspect 14 PWM Black x3基標準装備)
- ラジエーター:120/140/240/280/360/420mmサイズ
ここからはNorth XLの冷却ファンレイアウトを詳しく見て行く。ウォールナットの格子が象徴的なフロントパネルを外すと、内部シャーシ面には出荷時より140mmファンが3基装備されている。
|
|
標準搭載の140mmファンは、筐体の内側からテーパーネジで固定されていた
|
標準装備ファン
「Aspect 14 PWM」はカタログモデルで、25mm厚の140mmファン。回転数500~1,700rpm、騒音値10~35.5dBA、風量20~78CFM(34~132.5cm³/h)とされる。また120mmファン用のネジ穴(スリット)も用意され、任意で換装ができるようになっていた。
|
|
標準ファン「Aspect 14 PWM Black」を外した状態。スリットタイプのネジ穴が片側2本確認できる
|
またラジエーターは120/140/240/280/360/420mmサイズが搭載可能。マニュアルによると、ラジエーターはシャーシを境に内部側へ設置するよう設計されている。ちなみに420mmサイズラジエーターを搭載する場合、高さ(ラジエーター長)は465mm、厚さは40mmまでの制限が設けられているので、モデル選定時の参考にしてほしい。
|
420mmラジエーターにはエンドタンクとネジ穴の距離に対する注意書き。多少うるさく感じるかもしれないが、ここまで詳細な数値を出すのはFractalらしいところ。PCケースによってネジ穴(またはスリット)の位置が異なるため、事前に開示される数値は非常に有益だろう
|