PPT230W設定時の冷却性能
続いては、Ryzen 9 7950Xを想定してPPTを230Wに引き上げた状態にて、「KURO-AIOWC360/V2」の冷却性能を見ていこう。よりシビアな環境では、どのように挙動が変化するだろうか。
Package Powerが190W前後だったOCCTでは動作クロックが4.3GHz程度で、CPU温度も概ね
75℃で推移していた。その一方でPackage Powerが220W前後に達するChinebenchではクロックも5.2GHzまで上昇、CPU温度は
80℃をやや上回っている。しかしCPUの最大温度である95℃にはまだ遠く、「KURO-AIOWC360/V2」の冷却性能は飽和していない。
PPT230W設定時のファン・ポンプ回転数と騒音値
OCCTではファン回転数が
1,800rpm前後だったものの、Chinebenchでは搭載ファンの最大回転である
2,000rpmに到達。ファンが最大限に働くことで、CPU温度を先ほど確認した80℃程度に収めていたことが分かる。PPT230Wでの冷却は問題ないが、オーバークロックなどでそれ以上の設定を適用する場合は、CPU温度もさらに上昇することになるだろう。
そしてファンが最大回転する都合上、Chinebench実行時の動作音は
最大55.7dBAに達していた。PCケースに組み込んだ状態なら多少気になる程度かもしれないが、バラック状態ではだいぶ耳障りに感じた。