SSDの発熱をチェック
テストセッションのラストはSSDの発熱をチェックしていこう。負荷テストには「CrystalDiskMark 8.0.6」をデータサイズ64GiBにして、5回連続で実行。ASUS「TUF GAMING X870-PLUS WIFI」に付属するヒートシンクを搭載した状態で計測を行った。
なお測定には「HWiNFO」を使用しているが、GEシリーズでは負荷テスト中にセンサーの温度が100℃を超えると温度が正確に取得できなくなる(0℃になってしまう)症状が発生した。何度かテストを繰り返したが毎回同じため、今回はGCシリーズとGAシリーズのみでテストを行っている。
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1回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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3回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ
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高負荷時のサーモグラフィ
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GCシリーズの結果を確認すると2回目の読込テストまではコントローラ温度と思われる「温度2」は100℃を超えることはなく、サーマルスロットリングは発生していない。しかし、2回目の書込テストでは温度が跳ね上がり最大108℃まで上昇。その後はサーマルスロットリングによって大幅に転送速度が低下する。
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1回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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3回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ
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高負荷時のサーモグラフィ
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GAシリーズでも傾向は同じで、やはり2回目の読込テストまでは「温度2」は100℃を超えることはなく、サーマルスロットリングは発生していない。しかし、2回目の書込テストでは温度が跳ね上がり100℃を大きく上回り、その後はサーマルスロットリングが発生する。
今回の結果を見る限り、いずれもASUS「TUF GAMING X870-PLUS WIFI」に標準装備されているコンパクトなヒートシンクではやや冷却性能は不足する。GEシリーズの場合は、同梱されている高性能なSSDクーラー「T-FORCE Dark Air Flow I」を使用するのがおすすめだ。またGC/GAシリーズではヒートシンクに直接ファンの風が当たるようにエアフロー工夫したり、より冷却性能の高い大型のヒートシンクを導入するなどの対策をしたしたほうがいいだろう。
性能重視ならGCシリーズが第一候補。価格を追求するならGAシリーズも面白い
今回はInnoGrit製コントローラ「IG5666」を採用するTeamのPCI Express 5.0(x4)SSD 3モデルの検証を進めてきた。ハイエンド向けのGEシリーズは、シーケンシャルについては公称値通り、ランダムアクセスも最大200万IOPSを超え、PCI Express 5.0(x4)SSDの中でも間違いなく最速クラスと言っていいだろう。
しかし、そんなGEシリーズを差し置いて個人的に推薦したいのがミドルレンジの次男坊GCシリーズだ。シーケンシャルアクセスについてはGEシリーズにあと一歩及ばないシーンもあるが、ランダムアクセスはいずれのベンチマークでも同等かそれ以上のパフォーマンスを発揮。さらに「PCMark」や「3DMark」ではスコアが逆転しており、およそ弱点のない仕上がりだった。
そして価格を重視するのであれば最安クラスのGAシリーズも面白い。特に現在PCI Express 4.0(x4)のハイエンドモデルの購入を検討しているなら、ほぼ同じ価格で確実に性能の上積みが見込めるGAシリーズは良い選択肢になるだろう。なお高冷却クーラーとのセットモデルになるGEシリーズ以外の製品を選択する場合は、SSDのパフォーマンスを最大限に発揮するためにも放熱対策にはしっかりと気を配りたい。
提供:株式会社TEAMジャパン