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どっしりと安定感のある座り心地の「S300 PRO」だが、その最大の秘密は座面と背もたれのクッションに採用されている高密度モールドウレタンにある。このモールドウレタンは、大量生産の一般的なウレタンと異なり、1つ1つ鋳型(モールド)に原料を注入して成形されるウレタンだ。最初はかなり硬めの座り心地という印象を受ける人も多いかもしれないが、これこそ弾力があり適度な反発力で体が沈み込むことなく、「安定した座り心地」と、へたりにくい「高耐久性」を実現している要因となっている。 さらに、硬めの座面は、あぐらや体育座りといった“日本人特有の姿勢”も安定した状態で保つ事ができるという利点もある。
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そんなゲーミングチェアの重要な要素である内部のウレタンは実際にどのような状態なのだろうか。そこで今回、Amazonで販売されている1万円台で購入できる某社のゲーミングチェア(以下、他社製ゲーミングチェア)を用意。「S300 PRO」と他社製ゲーミングチェアの背もたれと座面部分の外装を全て剥がし、内部のウレタンがどのような状態になっているのかを確認してみることにした。
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| 外装をはぎ取った内部の様子。左が「他社製ゲーミングチェア」、右が「S300 PRO」 |
まずは「S300 PRO」の背もたれ部分を見てみる。注目は断面部分で、内部まで隙間なくぎっしりとウレタンで構成されているのがお分かりだろう。鋳型(モールド)に原料を注入して成形される高密度モールドウレタン採用という言葉に偽りはない。フレームにもしっかり固定されていた。
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| 指で押してもほとんど凹むことがない密度の高いモールドウレタンを採用する「S300 PRO」 | |
いっぽうの「他社製ゲーミングチェア」は、薄いウレタンが背もたれのフレームに被せられているような状態。指で引っ張るとボロッと簡単に取れてしまうほど、スカスカのウレタンだった。またフレームはパイプと細い金属の板を組み合わせた質素なものだった。
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| 「他社製ゲーミングチェア」の背もたれ部分。ウレタンの質もさることながら、フレームの作りにもコストカットの影響が確認できる | |
次に座面の比較をしてみよう。まずは「S300 PRO」の外装にあたるファブリック張りを剥がした状態が以下の写真だ。中央からバッサリとカットしてみたが、断面はご覧の通り高密度モールドウレタンが詰まっている。背もたれ部分とまったく同じ品質だ。
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| 「S300 PRO」の座面内部。座った際に沈み込まない硬めの高密度モールドウレタンにより、長時間でも疲れにくい | |
そして「他社製ゲーミングチェア」の座面が写真の通り。驚いたのが、座面のウレタン内部が空洞となっており、そこには別のクッション素材が詰め込まれていたところ。座り心地にどの程度影響するかは定かではないが、「S300 PRO」との違いは明らかだ。
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| 「他社製ゲーミングチェア」の座面内部。全てウレタン素材ではないのは確かのようだ | |
最後に紹介するのが、おそらく一番負荷がかかるであろう座面のフレーム部。もはや両者の違いは言わずもがな。スチール製のフレームとウェービングベルトによって構成され高い耐久性と弾力性を備える「S300 PRO」に対し、細い鉄製パイプと合板(木材)が使用されている「他社製ゲーミングチェア」の違いは一目瞭然だろう。座り心地に直結する座面だけに、コストだけを重視しないNitro Conceptsのこだわりを感じる分かりやすい比較といえよう。
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| 「S300 PRO」の座面内部。一目で作りの良さが分かる | 「他社製ゲーミングチェア」の座面内部。安価なモデルにはよくある構造ながら、間接的とはいえ長時間木の板に座っていると考えるとあまりいい気はしない |