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ASRock「Z890 Taichi」 市場想定売価税込94,800円(2024年10月25日発売)
製品情報(ASRock)
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不動のフラッグシップに至った「Taichi」シリーズの歩み
「Taichi」シリーズが初めて自作ユーザーの前に姿を現したのは、約8年前に遡るCOMPUTEX TAIPEI 2016のプレス発表会でのこと。その第1弾モデルは(いまではやや懐かしさを感じる)Intel X99チップセットを採用する「X99 Taichi」だったが、その立ち位置は現在とは異なるものだった。
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COMPUTEX TAIPEI 2016で初めて登場した「Taichi」シリーズの第1弾モデル「X99 Taichi」。これ以降多数の製品がリリースされ、一躍人気シリーズの仲間入りを果たすまでにそれほど時間はかからなかった
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ASRock本社のキーパーソンであるChris Lee氏に「Taichi」シリーズについて聞いた過去のインタビューでは、「ハイエンドの中で一番のコストパフォーマンスモデルという位置付け」と語られている。従来のハイエンドと遜色ない機能を搭載しつつ、価格は控えめ。そうしたお手頃さからたちまち人気シリーズに成長し、世代ごとに数多くのバリエーションが登場するに至った。
ちなみにシリーズ名の「Taichi」とは、陰と陽という異なる性質がバランスをとりながら存在することを表す“太極”が語源。太極図から連想された噛み合うギアのデザインは、シリーズ共通のモチーフになっている。
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ギアをモチーフにしたユニークな意匠は「Taichi」シリーズの定番
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「Z590 Taichi」ではモーターで回転するギミックを拡張ヒートシンクに内蔵させた
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そうした人気に後押しされ、「Taichi」シリーズは従来の(ハイエンド級における)コストパフォーマンスモデルという立ち位置から脱却して久しい。いまや押しも押されもせぬフラッグシップとして出世を果たし、Intel Z890チップセットでは、AQUAやOCFormulaも「Taichi」シリーズに組み込まれている。
ASRockの人気ハイエンド「Taichi」シリーズ最新作
Intelの最新デスクトップ向けCPU
「Core Ultra 200S」シリーズの解禁に合わせて、主要メーカー最多となる13モデルのIntel Z890チップセットマザーボードをリリースしたASRock。今回はその中から、定番のハイエンド
「Taichi」の名を継ぐ最新モデル
「Z890 Taichi」を取り上げる。
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ASRockでは、Intel Core Ultra 200Sシリーズが解禁された2024年10月25日0:00に合わせて13モデルのIntel Z890チップセットマザーボードを発売した
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水冷・空冷ハイブリッドの
「Z890 Taichi AQUA」、オーバークロックに特化した
「Z890 Taichi OCF」に続く製品で、電源回路は
20+1+2+1フェーズ(+メモリ用の1フェーズ)の大規模な構成。さらに
110A Smart Power Stageや静電容量1,000μFの
「20Kブラックコンデンサ」など、搭載パーツも厳選した高品質なもので固められている。
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Intel Core Ultra 200Sの性能を引き出すため高品質なコンポーネントで固められた電源回路を搭載する
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またサーバーグレードの低損失な8層PCBや、特許出願中という新技術
「Memory OC Shield」を基板表面に実装することで、
最大9,600MHz+の高速メモリをサポートする。
そして優れた拡張性も特徴で、ネットワークはRealtekチップによる5ギガビットLANと2.5ギガビットLAN、帯域幅320MHzに対応するWi-Fi 7の3系統を標準装備。リアインターフェイスの2ポートのUSB Type-Cはいずれも帯域幅40GbpsのThunderbolt 4に対応し、M.2スロットは基板上にPCI Express 5.0(x4)接続のBlazing M.2×1、PCI Express 4.0(x4)接続のHyper M.2×5の計6基を搭載する。
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3系統のネットワークや2ポートのThunderbolt 4など、ハイエンドモデルらしく高速なインターフェイスが充実
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さらに4基のM.2スロットを備える付属の拡張カード
「M.2 Expansionカード」(Hyper M.2の1つと排他使用)を使えば、最大9台のM.2 SSDを同時に運用することができるという充実ぶりだ。
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PCI Express 5.0(x16)スロットには大型カードも楽に取り外せる「グラフィックカードEZリリース」を搭載。またSSDヒートシンクもツールレスで着脱可能
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もちろんイマドキのマザーボードらしく、利便性にもこだわり、ラッチが隠れてしまうような大型グラフィックスカードを搭載した場合でも簡単に取り外しができる
「グラフィックカードEZリリース」や、M.2 SSD、M.2 SSDヒートシンクのツールレス設計、ドライバを自動的にインストールする
「ASRock Auto Driver Installer」、取り付けの手間が要らず、上下左右前後に動くことでPCケースにフィットする
「フレキシブルIOシールド」といったおなじみの機能も搭載する。
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ブラックを基調にゴールドの「Taichi」シリーズロゴが大きくデザインされたパッケージ。サイズは実測で幅350mm、高さ280mm、厚さ85mm
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