Seasonicの台湾本社にはどれくらいのスタッフが在籍し、そのうち開発に携わっているのは何名くらいでしょうか。
全体で約100名ほどがいて、そのうち製品開発のスタッフは30名ほどです。最近は若い人も増えてきましたが、開発には経験も必要なため、年齢は40代のスタッフが多いです。
本社は台北市ですね。製造工場はどこでしょうか。
本社は1975年の設立以来、台北市の内湖区にあります。現在の製造工場は中国の東莞です。
Seasonicといえば、長年にわたり電源市場で高い支持を集めて続けています。その理由については、どのように考えていますか。
PCパーツは多数ありますが、電源ユニットは特に経験が重要になる分野です。その点、弊社は50年近くにわたり電源一筋で製品を提供してきました。そこには設計から製造にいたるまで長年蓄積された経験があります。そしてこれも重要なことですが、製品化まで何度もテストを繰り返し行うこと。全ての工程において徹底的なテストを実施しています。
3番目は採用パーツへのこだわりです。コストよりも品質を重視したものを常に使用しています。例えば、スペック上は同じでより低価格なパーツがあったとしても、一度採用したパーツをすぐに変更することはありません。電源へ採用するパーツは何度もテストを繰り返し、基準をクリアしたものを厳選して使用しているためです。
やはり価格よりも品質を重視しているんですね。
Seasonicブランドは品質と安定性を第一に掲げています。価格が安いほうが良いのは当然ですが、そのために採用パーツの品質を落としたり、テスト工程を省いたりしてまで、コストを削減しようとは考えていません。
日本の電源ユニット市場は他の国と違いますか。
他のアジア圏の国と比べると、実に多くの電源ユニットメーカーがありますね。その分ライバルも多くなるわけで、ある意味特殊な市場と言えます。日本のパーツショップで電源売り場に行くと、その種類の多さには圧倒されますよ。
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Seasonic製の電源ユニットを自社ブランドとして販売するメーカーも多いです。中にはSeasonic OEMを売りにしているモデルまであります。それだけ人気のブランドなワケですが、まずOEM電源を供給する流れを教えてください。
まず、Seasonicのブランドイメージに近いというのが条件です。中には、こちらが受け入れられないコストを提示してくるメーカーもありますが、そのような場合はきっぱりと断ります。先ほどの品質とコストの関係に共感してくれるメーカーなら、こちらもOEM供給は惜しみません。
| 先日レビューで取り上げたPC COOLER(CPS)の電源ユニット「YS1000」。パッケージには「Powered by Seasonic」をアピールするシールが貼られていた |
OEMモデルも製造工場は同じですか。
はい、同じです。よほど大量のロットの場合には専用ラインを設けますが、基本的には外装カバーやファンの違いですので、Seasonicブランドの電源と同じ製造ラインを使用します。
冷却ファンはメーカーオリジナルモデルを内蔵していますが、そこはどうするのですか。
各社より送られてきたものを、Seasonicの工場で組み込みます。
Seasonicブランドの隣で、A社、B社の電源が製造されていると。自作PCファンにとっては面白い光景ですね。
そうかもしれません。写真を撮るのはNGですけどね(笑)。
SeasonicブランドとOEMモデルとの割合はどの程度ですか。
Seasonicブランドが約40%、OEM供給の製品が約60%です。
OEMメーカーからの要望はどの程度あるのでしょうか。
外観デザインや搭載したい機能(セミファンレス機能のON/OFFなど)については聞きますが、例えばヒートシンクの位置など電源内部のデザインについてはSeasonicが提案したものから採用してもらいます。
Seasonicブランドの電源も販売していますが、OEMモデルとの切り分けはどう考えていますか。
Seasonic製電源ユニットを好んで買ってもらうユーザー層とOEMモデルを買うユーザー層は異なるという認識です。似たようなグレードの電源ユニットでも、Seasonicブランドの製品は価格を高めに設定し、OEMモデルとは価格帯が異なっています。また、OEM供給を受けているメーカーにも価格帯が被らないようにしているとメッセージを送ることで、かれらも安心してSeasonicの製品を採用することができます。