マザーボードへの搭載手順を確認したところで、ここからはAK620 DIGITAL PROを実際にPCに組み込み冷却性能を確認していこう。検証用のCPUには、現行最高峰のゲーム性能を誇る大人気モデルRyzen 7 9800X3Dと、Ryzen 9000シリーズの中では最もTDPが高いフラッグシップモデルRyzen 9 9950Xを用意した。
なおストレステストには「OCCT 13.1.11:CPU:Variable」と「CINEBENCH 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用。CPU温度は「CPU (Tctl/Tdie)」の数値、騒音値はデータログ機能を備えた騒音計アズワン「TM-103」をPCから30cmの距離に設置して計測した。
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| 「DeepCreative」からUSB経由で送信されたデータを元に、デジタル表示はリアルタイムに変更される |
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| 96MBの大容量L3キャッシュを搭載するRyzen 7 9800X3D。TDPは120Wで、Ryzen 9000シリーズの中ではRyzen 9 9950Xに次いで高い | |
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| CPU温度やPackage Power、ファンの回転数はいずれも「HWiNFO 64」で取得 |
30分間のテスト中、同じ処理を繰り返す「Cinebench 2024」では、CPUの温度はおおむね78℃前後、最高温度も79.9℃までしか上がらなかった。Package Powerは130W前後、クロックは5.175GHz前後で推移しており、最大ブーストに近いクロックを維持できている。
また約10分ごとに処理内容が変わる「OCCT 13.1.11」でもCPUの平均温度は約84℃、最高でも87.6℃だった。CPUの最大動作温度である95℃まではまだ余裕があり、Ryzen 7 9800X3Dに対しては冷却性能が不足することはないだろう。
ファンの回転数はいずれのテストでも公称最大値の約1,750rpmで、フル回転している状態だ。ちなみにノイズレベルは41dBA前後。今回はバラック状態で、周囲のノイズが少ない深夜に計測しているため、風切音ははっきり認識できたが耳障りに感じることはなかった。PCケースに入れたり、音楽やゲーム音が流れている状態であれば完全に紛れてしまうだろう。