ここからはID-COOLING「IS-67-XT BLACK」をPCに組み込み、気になる冷却性能を確認していこう。テスト用のCPUにはRyzen 9000シリーズのハイエンドモデルRyzen 9 9950Xを用意し、標準設定(PPT200W)のほか、Ryzen 9 7950Xを想定したPPT230Wの設定と、Ryzen 9 9900Xを想定したPPT162Wの設定で検証を行っている。またストレステストは「OCCT 13.1.16:CPU」と「CINEBENCH 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用し、CPU温度は「CPU (Tctl/Tdie)」の数値、騒音値はPCから30cmの距離に騒音計を設置して計測した。
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| テスト用のCPUにはTDP170WのRyzen 9 9950Xを使用した | |
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| CPUの温度は「CPU(Tctl/Tdie)」の値を採用している |
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| Ryzen 9 9950Xの標準設定ではPPTが200W、TDCが160A、EDCが225Aに設定されていた |
いずれのテストでもCPU温度は許容最大温度の95℃に張り付いた状態になる。またPackage Powerを確認すると「OCCT 13.1.16」では開始直後は約190Wだが、その後は180W前後、「Cinebench 2024」でも開始直後は約200Wまで上昇するが、その後は190W前後で推移する。Package Powerが安定してからは、動作クロックに大きな変化がないことから、「IS-67-XT BLACK」の冷却性能の限界はPackage Power 180~190W前後のようだ。
アイドル時のファン回転数は1,200rpm前後、騒音値も32.9dBAで、バラック状態でのテストでも全く気にならなかった。一方、高負荷時のファン回転数はいずれのテストでも2,000~2,100rpmでフルに回転している状態。騒音値も44dBAを超え、ファンから発生する風を切る音がしっかりと聞こえてくる。