ゲーマー店員による「XM2 8K」&「XM2w 4K」使用リポート
ここまで「XM2 8K」および「XM2w 4K」の特徴やスペック、外観などをチェックしてきた。引き続きその使用感について、ゲーミングデバイスをこよなく愛するショップ店員に直撃。実際にサンプルに触れてもらい、様々な側面から使い勝手を検証してリポートしてもらうことにした。
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今回検証に協力してくれた、パソコンSHOPアークの松本さん。マウスやキーボードなどデバイス関連に目がなく、「気になったデバイスはすぐに買ってしまう」という悪癖もち。ゲームはVALORANTのようなタクティカルシューター系のFPSタイトルをプレイすることが多いようだ
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グリップスタイルやクリック感、実際の使い勝手を聞く
「XM」シリーズの登場でつかみ持ちにフォーカスしたマウスが一般化して、いまや“XM形状”と呼ばれるくらい定番な形状になっています。自分はやや形状の異なる小型版の「OP1」シリーズを愛用しているんですが、違和感なくいつもの持ち方で使えました。今回はVALORANTやSIEGE Xを12時間ほどプレイ、その際の使用感をリポートしようと思います。
「XM」シリーズは、つかみ持ち向けマウスとしてはやや大きめ。ただ側面の後部にいい具合の出っ張りがあるおかげで、そこに親指と小指をひっかけることでつまみ持ちにも対応するなど、比較的万人受けしやすい形状になっています。
マウスの後方寄りに膨らみがあるフォルムから、手のひらへのサポート感も抜群。自分と同じように「手のひらの底をマウスに乗せながら、マウスパッドにつけないようにつかみ持ちする」ユーザーには、「XM2」のように大きめのマウスの方が相性がいいですね。操作の安定感も高めでした。
どちらも基本的な形状や構造は同じわけですが、メインの左右クリックボタンは押した際の歯切れがよく好印象。先端はもちろん根本の方でも軽い力で押すことができるため、浅めの握り方でも問題なく扱えます。
それと左右クリック・サイドボタンともにブレがなく、シェルを強く握り込んでも歪みやたわみがまったく起きません。ビルドクオリティの高さはかなりのものですね。
ちなみに「XM2 8K」には最新のパラコードケーブル「Flex Cord 6.0」が採用されていて、「OP1 8K」(の「Flex Cord 5.0」)に比べてさらに柔らかくなったように感じました。有線マウスにおける最大のネックはケーブルの煩わしさなわけですが、この高い柔軟性のおかげで使い勝手が全然変わってきます。マウスバンジーを併用することで、ケーブルの“引っ張られている感”はかなり解消できますよ。
高速・低遅延で操作できる性能と考え抜かれた形状、剛性の高さに加えて扱いやすいケーブルと、欲しい要素がしっかり揃っている印象。これでバッテリ残量を気にせず使えるわけですから、かなり使い勝手がいいつかみ持ち有線マウスだと思います。
また、ワイヤレスモデルの「XM2w 4K」は重量が62gと、軽量マウス隆盛の昨今ではやや重めな部類。ただし完成度の高い形状のおかげもあってか、実際に使っている間はほとんど気になりませんでした。
それとマウス左サイドにあるLEDインジケータでバッテリ残量が可視化されているので、充電タイミングが分かりやすい点がグッド。オフラインイベントなどへ持ち運ぶ際に便利そうで、出し入れも楽なキャリーケース型パッケージも個人的なお気に入りですね。
最後に気になる点に触れておくと、ブラックモデルは手汗や指紋の跡が目立ちやすいということ。それと「XM2 8K」の場合、(慣れればそう難しくありませんが)設定用ソフトウェアがやや扱いにくい。マウス本体の出来が洗練されているだけに、もう少し頑張ってもらいたい分野ではありますね。