「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」の効果をチェック
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「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」は標準のブラケットを外して、CPUと刻印されている面を下側(CPUソケット側)にして差し込むだけ。交換作業はツールレスでできる
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Core Ultra 200Sシリーズでは、CPUのホットスポットが中心ではなく右上にずれているため、標準のブラケットでは冷却性能を最大限に発揮することができない。そこで「MAG CORELIQUID I」シリーズには、ベースプレートの位置を若干右上にずらしてホットスポットの直上に中心が来るように配置する「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」が付属しているが、実際にどの程度効果があるのか確認してみることにしよう。
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「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」を使用することで、Core Ultra 9 285Kのホットスポットの真上にベースプレートの中心が来るようになる
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「OCCT 14.2.1」「Cinebench 2024」ともPackage Powerや動作クロックなどの挙動は変わらないにも関わらず、CPU温度はいずれも約3℃低下し、「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」の効果は確実にある。Core Ultra 200Sシリーズで「MAG CORELIQUID I360」を使用する場合には、ブラケットを「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」に交換するのを忘れないようにしたい。
「LGA 1851 Offset Kit Enhancer-I」使用時のファン回転数と騒音値
CPUの温度が下がったことで、ファン回転数はおおむね2,250rpmへと100rpm低くなっている。それに伴いノイズレベルは40dBA前後へと低下した。
ハイエンドCPUを静かに冷やすミドルクラスのオールインワン型水冷ユニット
今回はミドルレンジクラスに位置づけられるMSIのオールインワン型水冷ユニット「MAG CORELIQUID I360」の検証を進めてきた。見た目からもわかりやすいデュアルサイドインフィニティミラーに目が行きがちだが、検証を通して感じたのはその高い静音性だ。
ファン回転数が2,000rpmを超える製品の多くは、騒音値が40dBA台後半に達し、50dBAを超えるモデルも珍しくない。それに対し、「MAG CORELIQUID I360」は最大回転時でも40dBA台前半にとどまり、その差は明確だった。もちろん冷却性能も高くハイエンドCPUの発熱をしっかり抑え込むことができている。
また、MSIが近年特に力を入れている「組み込みやすさを重視した設計」は、この製品にもしっかりと受け継がれている。初心者でも戸惑うことなく取り付けられるだろう。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社