ここからは、「X870E AORUS MASTER X3D ICE」の装備や機能を個別にチェックしていく。まずはCPUに安定した電力を供給する上で一際重要な、電源回路の構成から見ていこう。
|
電源フェーズは18+2+2の合計22フェーズ構成で、CPUコア向けを含むMOSFETには110A対応のSPS(Smart Power Stage)を採用。放熱機構もフィンアレイ構造とアルミニウムアロイ型ヒートシンク、6mm径ヒートパイプを組み合わせた「サーマル放熱アーマー」が装着されている。フィンアレイは従来モデルの10倍の放熱面積を備えるほか、放熱機構全体で従来より8℃の温度低下が見込めるという。
|
| 放熱面積が大幅に増加したフィンアレイがリベットで接合された大型の「サーマル放熱アーマー」。上部には通電時にド派手に光るARGBイルミネーションが内蔵されている |
| アルミアロイ型ヒートシンクも組み合わせた重厚な構造になっている |
|
| CPUソケット上部とI/Oバックパネル側のヒートシンクは、6mm径のヒートパイプで連結されている |
|
|
| MOSFETは110A SPSを採用するVCORE 18フェーズ、同じく110A SPS採用のSOC 2フェーズ、60A DrMOS採用のMISC 2フェーズという構成 | |
|
| イルミネーション内蔵カバーでI/Oバックパネル方向が覆われていることもあり、パネルには複数の通気孔が設けられている |
また、一見地味ながら効果的な放熱対策として、一体型I/Oバックパネルに通気孔が開けられている点もトピック。VRMヒートシンク周りの熱溜まりを解消することで、温度が最大7℃低下するとされる。さらに裏面に実装されたVRMモジュールの放熱性を最大14%向上させる「一体型裏面放熱ベースプレート」を備えるほか、プレートに保護されている基板には、信号反射を軽減しつつ信号タイミングを改善する「バックドリル技術」を用いたサーバーグレード8層PCBが採用されている。
|
|
| CPUソケットはSocket AM5。カバーやリテンションまでホワイトカラーに染められている | 補助電源コネクタには、導電性と放熱性を向上させた「UD 電源コネクタ」を採用。抜き挿し時の金属摩耗が軽減された固体ピンが使用されている |
|
| 裏面のほぼすべてを覆っている「一体型裏面放熱ベースプレート」 |
|
|
| 裏面の主要な熱源との接触部分にはサーマルパッドを配置、ベースプレートが放熱板としての役目も担っている | 基板には独自の「バックドリル技術」で信号タイミングを改善させた8層PCBを採用する |
「X870E AORUS MASTER X3D ICE」が搭載するのは、Ryzen 9000シリーズに対応するデュアルチップ構成の最上位チップセット「AMD X870E」だ。
|
| チップセットを冷却するヒートシンク。普段は複数のM.2スロットを冷却する「M.2 Thermal Guard Ext.」の裏に隠れている |
シングルチップ構成のAMD X870に比べPCI Expressレーン数やUSB・SATAポート数が強化されており、グラフィックスカードおよびM.2 SSDの両方でPCI Express 5.0をサポート。24レーンのPCI Express 5.0をはじめ全44のPCI Expressレーンを備え、CPUおよびメモリのオーバークロックに対応する。 また、最大40Gbpsの高速インターフェイスであるUSB4を正式サポートする点も特徴だ。
メモリスロットはDDR5×4構成で、最大256GB(64GB×4)を実装可能。シールド付きメモリ配線やボトルネックを軽減するデイジーチェーン配線、独自AI技術の「D5 Bionic Corsa」を採用することで、最大9,000MT/sの高クロック動作に対応している。メモリプロファイルはAMD EXPOとIntel XMPの両方を利用可能だ。
|
| 頑丈なシールド構造や配線技術、表面実装技術などが導入されたメモリスロット |
またメモリスロット構造には、堅牢な一体型のステンレス製シールドを備えた「メモリ UD スロット D5」を採用。曲げ強度を1.3倍に高め、5,000回以上の着脱サイクルに耐えるスロットで、信号劣化を最小限に抑える表面実装技術で取り付けられている。 そのほか、製品にはスロットに取り付けるアクティブ冷却ファン「DDR Wind Blade」が付属。オーバークロック時にモジュールが発熱した場合でも、ダイレクトに強制冷却が可能だ。
| メモリモジュールに直接風を吹き付けて冷却する「DDR Wind Blade」 |