「虎徹 MARK3」にライバルをぶつけてきたサイズの戦略
Shenzhen Fluence Technologyは、2005年4月に設立された中国深センに本社を置き、
PC COOLERブランドとしてPCパーツ関連製品を展開。日本国内市場では今ひとつ馴染みのないブランドではあるものの、実は2011年4月に株式会社サイズが同社のCPUクーラー3機種の販売を行っている。
残念ながら今日まで国内市場では"根付く”までには至らなかったワケだが、今回の新製品
「K4」は、売価3,000円台でライバルひしめくサイドフロー型CPUクーラーの「有力な選択肢」として割って入る実力を備えているらしい。
そう触れ込むのは、エルミタではお馴染みの株式会社
サイズの冷却系責任者・S氏だ。実は2月にリリースされた
「虎徹 MARK3」(型番:SCKTT-3000)の発売前より"それらしきモノがある”程度は聞かされていたが、それがK4である事を知ったのはつい最近のこと。冒頭でも触れた通り、ライバルの多い価格帯に相次いで新製品を投入する辺りから、ただならぬ自信を感じさせる。しかもライバルのひとつが発売間もない虎徹 MARK3であることに、サイズの本気度が容易に想像できるだろう。
なおラインナップは今回検証を行うブラック「K4-BK」と、カラーバリエーションとしてホワイト「K4-WH」を用意。ちなみに市場想定売価はブラックよりもホワイトが100円高い。ホワイト色にするコストを両者同額にする事で消化せず、売価に差を付けるあたり、ギリギリのコストで売値が決められている事が想像できるし、サイズの正直なところだろう。
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ホワイト色の「K4-WH」。想定売価では100円差が付けられているが、その分(?)仕上がりは美しい
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「K4」のトピックは130mmファンの採用にアリ
K4のアピールポイントとして筆頭に挙げられるのが搭載ファンだ。サイドフロー型CPUクーラーの主流と言えば、120mmまたは140mmファンだが、K4はその中間となる130mmファンを標準装備している。
サイドフロー型CPUクーラーの新たなアプローチとして異型とも言える130mmを採用することで、既存ラインナップの隙間を埋めつつ、120mmよりブレード面積が稼げるメリットから、より大きな風量を得ようという考え。かつ、140mm以下に抑える事で全高を156mmとし、対応PCケースの選択肢を広げる事に成功している。
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130mm径の冷却ファンを標準装備。ちなみにフレームのネジピッチは120mm径互換を採用
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主なスペックは、回転数400~1,600rpm(±10%)、風量と静圧はそれぞれ最大値で76.85CFMと2.46mmH2O、騒音値は18~29dBAとされ、軸受けにはHydro Bearingが採用されている。
- 回転数400~1,600rpm(±10%)
- 風量(最大)76.85CFM
- 静圧(最大)2.46mmH2O
- 騒音値18~29dBA
- 軸受けHydro Bearing
スペック表に見るPC COOLER「K4」
評価サンプルを手にしての検証を行う前に、スペック表からK4の概要を掴んでおこう。とは言え、概ねK4の特徴はご紹介済みだけにおさらいの要素を多く含むが、幅は標準装備品の冷却ファンに合わせて130mm、奥行きファン厚25mmを含み75mm、高さは130mm冷却ファンがヒートシンクからはみ出さない状態で156mmとされる。

なおパッケージサイズ(公称)は、幅110mm、奥行き170mm、高さ200mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は1kgとされる。また国内正規代理店流通品には、パッケージ上部にサイズのシールが貼り付けられ、1年間の保証が付く。