ハイエンドCPUの1GHz超オーバークロックで信頼性を試す
ハイエンドモデルに匹敵する強靭な電源回路は、「B850 Steel Legend WiFi」を始めとする「Steel Legend」シリーズ最大のトピックだ。まずはCPUのパフォーマンスをチェックできるCINEBENCH系ベンチマークテストを動作させ、Ryzen 9 9950Xの定格動作時とオーバークロック動作時でどのような変化があるかを見ていこう。
ハイエンドマザーボードを使用していた
Ryzen 9 9950Xの単体検証時に比べ、遜色のないスコアをマーク。CPUの性能は問題なく引き出せているようだ。
また、ベースクロックから1GHz以上クロックアップしているオーバークロック動作時には、すべてのテストで10%前後のスコアアップを達成。クロックや電圧調整を施した状態でも動作に問題はなく、極めて安定していた。
その一方でシングルコアテスト時は単純に定格運用時の最大クロックより動作クロックが低くなることから、スコアがやや低下している。このあたりは用途に応じた使い分けが必要だろう。
|
|
|
定格運用における高負荷時のサーモグラフィ
|
OC運用における高負荷時のサーモグラフィ
|
なお、連続で負荷をかけた際の挙動を確認するため、「Cinebench 2024」の連続テストである「Cinebench 2024:10minutes(Test Throttling)」を実行。その際のPackage Powerを見ていくと、オーバークロックにより最大で20W以上も上昇していることが分かる。テスト全体を通して190~210Wの高水準で推移しており、全コア5.35GHzの負荷が連続する中でも安定していた。
また、ヒートシンクや周辺コンポーネントの表面温度も大幅な上昇を見せることなく、高負荷動作の最中も十分にVRMモジュールを冷やし切れている。